Project/Area Number |
20012043
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
森下 和広 University of Miyazaki, 医学部, 教授 (80260321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山川 哲生 宮崎大学, 医学部, 助教 (60335825)
中畑 新吾 宮崎大学, 医学部, 助教 (80437938)
西片 一朗 宮崎大学, 医学部, 助教 (50253844)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥11,200,000 (Direct Cost: ¥11,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥5,600,000 (Direct Cost: ¥5,600,000)
Fiscal Year 2008: ¥5,600,000 (Direct Cost: ¥5,600,000)
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Keywords | EVI1 / ITGA6 / ITGB4 / GATA-2 / がん幹細胞 / 転写因子 / 接着因子 / Integrin / アセチル化修飾 / EVIl |
Research Abstract |
EVI1遺伝子は難治性白血病の原因遺伝子であり、これまでEVI1欠損マウスの解析から造血幹細胞維持に係わる転写因子としての性質を同定していた。そこで白血病幹細胞維持に係わる機構を同定するために、ターゲット遺伝子群の同定並びにEVI1高発現白血病細胞の機能解析を行い、GATA-2の転写調節への関与と、白血病細胞の性質として細胞接着能の亢進を同定した。この細胞接着能の亢進は主としてMatrigelへの細胞接着能であり、その原因はIntegrin遺伝子群のITGA6とITGB4の転写亢進であった。ITGA6/ITGB4 heterodimerの発現は、EVI1遺伝子により直接制御されており、再発性白血病においても有意な転写亢進が存在していた。さらに細胞接着能と抗がん剤耐性性の関係を各EVI1、ITGA6、ITGB4 shRNA導入実験、さらにはITGA6/ITGB4中和抗体を用いた実験により検討したところ、両者の中和抗体、並びにshRNA導入により、細胞接着能の低下と抗がん剤への感受性が復活することから、細胞接着能による抗がん剤耐性性の獲得によりEVI1高発現白血病が難治性である一つの性質を示していることがわかった。以上よりGATA-2の転写調節を含めITGA6とITGB4遺伝子群へのEVI1による直接的な転写調節機構が存在し、白血病を含む造血幹細胞の維持機構として、ITGA6とITGB4の高発現が存在する可能性を示唆した。さらに抗ITGA6/ITGB4抗体を作成、in vivo白血病モデルマウスを用いた投与実験により、この白血病細胞移植マウスの生存期間の延長が有意に出現したことから、難治性白血病、再発性白血病における新規治療法の開発に繋がるものと期待される。
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