インビボ光イメージングを用いた癌幹細胞―骨髄微小環境のシグナルクロストークの解析
Project/Area Number |
20013046
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
今村 健志 Japanese Foundation For Cancer Research, 癌研究所生化学部, 部長 (70264421)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥13,000,000 (Direct Cost: ¥13,000,000)
Fiscal Year 2009: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥6,500,000)
Fiscal Year 2008: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥6,500,000)
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Keywords | バイオテクノロジー / シグナル伝達 / 酵素 / 生体分子 / 細胞・組織 |
Research Abstract |
本研究の目的は、生きているマウスの中で、がん細胞の細胞周期を経時的に可視化する新しいイメージングテクノロジーを開発し、乳がん骨転移巣におけるがん幹細胞の同定を試みることである。さらにインビボで同定したがん幹細胞におけるTGF-β/BMPシグナルを同時にモニターし、ニッチを中心としたがん-骨髄微小環境におけるがん幹細胞の休眠状態と増殖を制御する分子メカニズムをTGF-β/BMPシグナル伝達の役割を中心に明らかにする。 本年度は、インビボでがん-骨髄微小環境におけるがん細胞の休眠状態と増殖をモニターした。Fucci/luc2-MDA-D細胞をヌードマウスの左心室に移植して、骨転移を起こさせルシフェラーゼ(luc2)による発光にてマクロレベルの骨転移を評価した後に、ミクロレベルでがん細胞の細胞周期(Fucci)を経時的に観察した。すると、骨転移の初期(骨の破壊がほとんどない時期)には、骨内膜付近に赤色(GO/G1期)を呈しているがん細胞が多数観察され、骨転移の後期(骨の破壊が著しい時期)には活発に赤色と緑色(S/G2/M期)の色調の変化を起こしているがん細胞群を確認することができた。骨転移の初期に観察されたGO/G1期の細胞集団はがん細胞が休眠状態になっている可能性を示唆する。一方、TGF-βおよびBMPシグナル可視化細胞を用いた実験から、骨転移の初期からがん細胞内でTGF-βとBMPシグナルが増強することが明らかになり、TGF-β/BMPシグナルのがん細胞休眠状態における重要性が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(26 results)