Project/Area Number |
20014005
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
杉山 雄一 The University of Tokyo, 大学院・薬学系研究科, 教授 (80090471)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楠原 洋之 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 准教授 (00302612)
|
Project Period (FY) |
2008 – 2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
|
Budget Amount *help |
¥7,500,000 (Direct Cost: ¥7,500,000)
Fiscal Year 2009: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥4,100,000 (Direct Cost: ¥4,100,000)
|
Keywords | 薬学 / 薬剤反応性 / トランスポーター / 遺伝子多型 / 抗がん剤 / DNAメチル化 |
Research Abstract |
抗がん剤の体内動態に働くトランスポーターについて、ノックアウトマウスを用いた解析を行った。Mrp4は正常組織のほか血球細胞にも発現しており、局所のMrp4基質濃度を制御していることが報告されている。Mrp4(-/-)マウスにMTXおよび過去に報告のある6-mercaptopurineを投与し、有害作用の発現を野生型と比較した。6-mercaptopurineでは体重減少がノックアウトマウスで顕著であるのに対して、methotrexate投与による体重減少は野生型と同程度であった。Mrp3(-/-)において、抗がん剤の体内動態を検討した。irinotecanを投与した際に、血液中のiritenocan濃度は変わらないものの、SN-38濃度は顕著に減少した。SN-38を投与した場合には、SN-38の濃度には影響が見られなかった。In vitro試験では、肝臓内の加水分解活性、ならびにUGTによる抱合活性は、野生型マウスとMrp3(-/-)マウスと同定度であり、他の経路の発現変動は生じていないことを確認した。Sf9を用いたMrp3発現膜ベシクルにおいても、SN-38がMrp3基質となることを確認した。Mrp3の欠損による肝細胞内から血液中への排泄低下が、SN-38の血漿中濃度の低下によることが示唆された。同様に、抗がん剤raltitrexedについては、Mrp3(-/-)マウスでは血漿中からの消失が促進されており、Mrp3の欠損によりシヌソイド側の排出が低下したことにより、肝消失が促進されたものと考えている。 Methotrexateの吸収低下が観察された小腸では、SN-38のグルクロン酸抱合体の基底膜側への排泄は低下したものの、SN-38自身の分泌は野生型と同定度であり、肝臓とはトランスポーターの寄与率が異なることが示唆された。
|