cDNAマイクロアレイ解析を用いた新規癌特異抗原の探索と臨床応用
Project/Area Number |
20014020
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
平田 真哉 Kumamoto University, 大学院・医学薬学研究部, 助教 (60418829)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
入江 厚 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 講師 (30250343)
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Project Period (FY) |
2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2008: ¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
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Keywords | 癌特異抗原 / 腫瘍マーカー / T細胞エピトープ / cDNAマイクロアレイ / 癌免疫療法 |
Research Abstract |
非小細胞肺癌のcDNAマイクロアレイ解析により、正常肺組織と比較して非小細胞肺癌に高発現する新規癌精巣抗原である、CDCA1(cell division cycle associated 1 gene)を同定した。CDCA1は、小細胞肺癌、胆管癌、膀胱癌および腎臓癌にも高発現していた。CDCA1のアミノ酸配列を、BIMAS解析ソフトウエアを用いて解析し、HLA-A2(A*0201)に結合する構造モチーフを有する40種類のペプチドを選んだ。これらのペプチドを合成して数種類ずつ混合し、あらかじめHLA-A2(HHD)トランスジェニックマウス(HLA-A2 Tgm)の骨髄細胞より誘導した樹状細胞(DC)にパルスした後に腹腔内に免疫し、これを1週間おきに2回行った。その後、脾細胞を採取しin vitr。で一週間培養し、IFNγELISPOT法でペプチド特異的細胞傷害性T細胞(GTL)の免疫応答を観察し、HLA-A2拘束性を示す2種類の細胞傷害性T細胞(CTL)のエピトープ候補を決定した。なお、これらのマウスでは、自己免疫病の発症を示唆する異常は認めなかった。これらのペプチドを、健常人ならびに肺癌患者の末梢血単核細胞(PBMC)から分離したCD8陰性細胞から誘導した樹状細胞にパルスして、CD8陽性細胞を3回刺激してCTLを誘導し、IFNγELISPOT法とCr放出試験で抗原特異的CTL応答を評価した。これら2種類のペプチドは、健常人および肺癌患者由来のPBMCから、ヒトCDCA1に特異的なHLA-A2拘束性CTLを誘導できた。これらのCTLは、CDGA1とHLA-A2を同時に発現する癌細胞株に対して、抗原特異的な細胞傷害活性を示した。 以上より、CDCA1は非小細胞肺癌、小細胞肺癌、胆管癌、膀胱癌および腎臓癌を対象とした免疫療法に応用が可能な、癌特異抗原であると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)