細胞が非対称性を獲得する原理の分子レベルおよび数理・数式レベルでのモデル構築
Project/Area Number |
20016017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
稲垣 直之 Nara Institute of Science and Technology, バイオサイエンス研究科, 准教授 (20223216)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳥山 道則 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 研究員 (90457151)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥8,000,000 (Direct Cost: ¥8,000,000)
Fiscal Year 2009: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 2008: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Keywords | 軸索 / 樹状突起 / 極性 / Shootinl / 形態形成 / 対称性破壊 / 揺らぎ / 定量的システムバイオロジー / 神経細胞 / システムズバイオロジー |
Research Abstract |
組織や細胞は発生・分化に伴って非対称性(極性)を獲得して固有の形態を形づくる。生体がどの様にして非対称性を獲得するかという問題は重要な研究テーマである。我々は、これまでの大規模なプロテオーム解析により、神経極性形成タンパク質Shootinlを見出した。本研究では、Shootinlの実験計測データを条件とした自立的に極性を獲得することができるモデルニューロンの構築を行う。そして、数理解析の結果を実験科学にフィードバックして研究を推進するアプローチを通して、細胞が非対称性を獲得するしくみの原理を分子レベルおよび数理・数式レベルで解き明かすことを目指す。本研究では、これまでに培養細胞を用いて得られたShootinlの詳細な定量的データ、すなわち(1) 神経極性形成に伴うShootinlの発現上昇、(2) 突起先端におけるShootinlの濃縮に伴う神経突起伸長、(3) Shootinlの細胞体から神経突起先端への能動輸送、(4) Shootinlの神経細胞内での拡散に関して、生物学的に適切な数式を導入し、データのパラメーターフィッティングを行った。その結果、得られた複数の微分方程式は、すべてShootinlの細胞内動態を定量的によく再現した。さらにこれらの微分方程式を統合することによって、自発的に極性を獲得するモデルニューロンを構築に成功した。以上の研究成果に加えて、これまでに総数15の培養ニューロンとモデルニューロンの挙動の一致を確認した。このことから、モデルニューロンが神経極性形成を再現することが示唆された。本年度は、Shootinlの細胞体から神経突起先端への能動輸送の意義を解析した。Shootinlの輸送は、その輸送量に関しても輸送頻度に関しても大きな揺らぎがあることが解った。その揺らぎをなくしたり、規則的なものにすると、モデルニューロンは極性を獲得できなかった。以上の結果から、神経細胞が自立的に極性を獲得するためには、揺らぐ細胞内シグナルのフィードバック増殖が重要な役割を果たすと考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(15 results)