脊椎動物中枢神経系ニューロン後期発生機構の包括的解析
Project/Area Number |
20016029
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | National Institutes of Natural Sciences Okazaki Research Facilities |
Principal Investigator |
東島 眞一 National Institutes of Natural Sciences Okazaki Research Facilities, 岡崎統合バイオサイエンスセンター, 准教授 (80270479)
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Project Period (FY) |
2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥4,400,000 (Direct Cost: ¥4,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥4,400,000 (Direct Cost: ¥4,400,000)
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Keywords | ゼブラフィッシュ / 神経分化 / 後期発生 / トランスジェニック / 神経回路 |
Research Abstract |
ゼブラフィッシュを用いて脊髄神経細胞後期発生の包括的な理解をすることが研究目標である。脊髄で発現する多くの転写因子を取り上げ、その陽性細胞をトランスジェニックの手法により蛍光タンパクで可視化する。これらを用いて、おのおのの細胞種の分裂パターン、移動パターン、軸索の伸長パターン、等を調べることにより脊髄後期神経発生を調べていく。 BACトランスジェニック法により、多くのトランスジェニックフィッシュの作成を系統的に進めた。すでに以下の遺伝子についてトランスジェニックフィッシュを作成済みである : atohla, barh1, gsh1, gsh2, dbx1, pax6, alx, vsx1, gata3, sc1, nkx2.1, glyt2, vglut2a。また、Cre-loxPシステムにより、2つのプロモーターの活性の重なる細胞群でのみ神経細胞をラベルすることができるシステムを導入ずみであり、上記の遺伝子のいくつかについてトランスジェニックフィッシュを作成中である。これらのトランスジェニックフィッシュを用いて、脊髄介在ニューロンの発生機構回路構成を系統的に調べている。 また、vsx1を発現する神経細胞に対して、発生機構に関する詳細な研究を行った。その結果、vsx1陽性細胞はその最終分裂で2つの異なるタイプの神経細胞を生み出すことを明らかにした。本研究は、脊椎動物の中枢神経系において、1つの神経前駆体細胞から非対称分裂により2つの異なるタイプのニューロンが再現的に生じることを示す初めての例である。哺乳類脳形成においても、1つの前駆細胞から2つの異なるニューロンを生み出す発生機構が存在する可能性を示唆するものである。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)