Project/Area Number |
20019014
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
池谷 裕二 The University of Tokyo, 大学院・薬学系研究科, 准教授 (10302613)
|
Project Period (FY) |
2008 – 2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
|
Budget Amount *help |
¥7,400,000 (Direct Cost: ¥7,400,000)
Fiscal Year 2009: ¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2008: ¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
|
Keywords | イメージング / カルシウム / 神経グリア相関 / 神経回路 / 自発活動 / スパイン / 可塑性 |
Research Abstract |
アストロサイトはグリア細胞の1つに分類され、古典的には、周辺のニューロンへのエネルギー供給や物理的支盤、保護作用など、神経活動をサポートする補助的な細胞であると考えられてきた。近年になって、アストロサイトがニューロンの活動を積極的に制御する脳情報処理回路の一員であることが示唆され、その多様な機能がこれまで以上に注目を集めている。本研究ではこの問題に取り組むため、光刺激によってアストロサイトの活動を制御できるカルシウムuncaging法と、細胞体および軸索からのパッチクランプ記録法を行い、軸索近傍に存在するアストロサイトが、活動電位の軸索伝播、および、その下流のシナプス伝達効率をどのように調節するかについて検討した。その結果、アストロサイトからカルシウム活動依存的に放出されたグルタミン酸が、軸索上に分布している受容体に作用し、活動電位の幅を増大させることを見出した。これによって、軸索終末に届く電気シグナル量が増大し、プレシナプス末端での電位依存性カルシウムチャネルが通常時より強く活性化されることで、神経伝達物質の放出量の増大、そして次の細胞へのシナプス伝達の上昇へと繋がるものと考えられる。アストロサイトのカルシウム活動は数秒から数十秒持続するものであり、ニューロンとは違った時間スケールで、神経回路の記憶保持や情報処理に関与できる。今後より正確に神経回路の挙動を理解するためには、このようなアストロサイト活動をいかに考慮して、回路演算にアプローチしていくかが重要な課題になると思われる。
|
Report
(2 results)
Research Products
(7 results)
-
-
-
-
-
-
[Journal Article] Long-range axonal calcium sweep induces axon retraction2008
Author(s)
Yamada, R., X., Sasaki, T., Ichikawa, J., Koyama, R., Matsuki, N., Ikegaya, Y.
-
Journal Title
J. Neurosci. 28
Pages: 4613-4618
Related Report
Peer Reviewed
-