Project/Area Number |
20019039
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
齊藤 実 Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research, 東京都神経科学総合研究所, 副参事研究員 (50261839)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮下 知之 財団法人東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 研究員 (70270668)
|
Project Period (FY) |
2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2008: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
|
Keywords | 加齢性記憶障害 / PKA / ショウジョウバエ / 麻酔耐性記憶 / Notch / 長期記憶 / アルツハイマー病 / プロテオミクス |
Research Abstract |
加齢性記憶障害は脳老化の重要な表現型であるが、発生の分子メカニズムは殆ど分かっていない。我々はこれまでのショウジョウバエを用いた研究から、cAMP/PKAシグナリング活性により加齢性記憶障害が起こることを示してきた。ではどのようなタンパクのcAMP/PKAシグナリングによるリン酸化が加齢性記憶障害を引き起こすのか?そのことを知るため、加齢性記憶障害が抑制されたPKA変異体DCO/+と野生型とで、加齢に伴うリン酸化タンパクの動態を比較するプロテオミクス解析を行った。その結果、野生型で加齢に伴う高度なリン酸化が伺われるPyruvatecarboxylase(PCase)がDCO/+ではリン酸化が顕著に抑制されることを見出した。 一方、我々はDCO/+のある系統では若齢体で記憶亢進が起きていることを見出した。そこで詳細な行動遺伝学的解析を行い、特に麻酔耐性記憶(ヒトで言うところの一夜漬け記憶)がPKA活性を50〜60%に下げることで、顕著に増加することを明らかにした。 近年Notchの転写活性による長期記憶過程が、アルツハイマー病で顕著に障害されることを示唆する所見が哺乳類、ショウジョウバエモデルで示されている。しかし、長期記憶に関わるNotc情報伝達系は明らかになっていない。我々はNotch転写活性が長期記憶形成に伴い上昇すること、細胞接着因子KlgがNotch下流にあって(Notch活性による発現制御を受けて)、Notch依存性の長期記憶形成を制御していることを生化学的・遺伝学的に証明した。
|