運動方向弁別における注意の空間解像度の神経メカニズム
Project/Area Number |
20020025
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
宇賀 貴紀 Juntendo University, 医学部, 准教授 (50372933)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥5,400,000 (Direct Cost: ¥5,400,000)
Fiscal Year 2009: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 運動視 / 大脳皮質 / 連合野 / 神経生理学 / 視覚 |
Research Abstract |
感覚情報の一部を取り入れ、他を排除する選択的注意の神経メカニズムの解明は、神経科学における重要な課題である。我々は、運動方向弁別課題を用いてcrowding(小さい対象物(target)の検出を行なう際、その周辺に妨害刺激(distracter)があると、target検出能力がdistracterによって阻害される現象)を測定し、distracterを増やすとあるところまではtarget検出能力が下がるが、さらにdistracterを増やすと逆にtarget検出能力が上昇すること(anti-crowding)を報告した。これは視覚系にはtarget周辺に広がったノイズを排除する機構が備わっていることを示している。本年度はcrowding課題を遂行中のサル大脳皮質MT野から単一神経細胞外記録を行い、サルの行動とMT野ニューロンとの関係を検証した。サル・ニューロンの弁別閾値はともに周辺RDSの直径が大きくなると一時上昇し、その後下降した。さらに、ニューロン活動からどの程度サルの答えが予測できるか(Choice Probability:CP)を計算した。CPは運動方向弁別では0.5よりも大きいことが知られているが、我々はさらにcrowding課題では周辺RDSが大きい時に閾値が低下するニューロンほどCPが高いことを発見した。これはサルが、ノイズ排除ができるニューロンから選択的に情報を読み出す適応的な戦略を獲得していることを示唆する。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)