ヒトの各種体性感覚(触覚、痛覚、痒み感覚等)の脳内認知機構の解明
Project/Area Number |
20020031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
柿木 隆介 National Institute for Physiological Sciences, 統合生理研究系, 教授 (10145196)
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Project Period (FY) |
2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
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Keywords | 脳波 / 機能的MRI / 二点識別 / 痛覚 / 体性感覚 |
Research Abstract |
種々の非侵襲的計測法を用いてヒトの各種体性感覚(触覚、痛覚、痒み感覚等)の脳内認知機構を明らかにすることが主要研究目的である。本年度は、fMRIを用いて「二点識別感覚の認知機構の解明」を行った。体性感覚刺激として、4種類の電気刺激(強い一点刺激・強い二点刺激・弱い一点刺激・弱い二点刺激)を、タスクとして二種類(二点識別と強度識別)の識別課題を行った。コントロールとして、刺激を感じたら直ちにボタン押しを行うタスクを設定した。初めに二つの課題とコントロールをそれぞれ比較して、それぞれの識別課題時に活動する脳部位を特定した。次に、二点識別課題と強度識別課題を比較し、二点識別課題時に特有に活動する脳部位を特定した。二点識別課題とコントロールを比較すると、inferior parietal lobule (IPL)、 anterior cingulate cortex、 pre-frontal gyrus、inferior frontal gyrus、 left primary somatosensory cortex、 anterior insula、 striatum、それにthe anterior lobe of the cerebellar vermisが有意に活動していた。強度識別課題とコントロールを比較した場合にも同様な部位が活動していた。二点識別課題と強度識別課題を直接比較すると、左のIPLが二点識別課題時に有意に活動していた。強度識別課題時に有意に活動する部位は見られなかつた。今回の実験では、二点識別課題と強度識別課題において同じ電気刺激、同じ応答反応を用いており、二点識別課題時にIPLが有意に活動していたことは、ヒトが与えられた刺激を一点か二点かを識別するときにはIPLが重要な役割を担っていることを示唆するものである。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)