Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
本研究課題は、大脳皮質でのシナプス可塑性を単一シナプスレベルで、非侵襲かつ限りなく生理的条件に近い状態で明らかにすることを目的とする。本研究では、我々はこれまで、独自に開発した2重2光子励起顕微鏡を用いて、海馬CA1錐体細胞の細胞に電極をあてることなく、光を使ってシナプス後細胞の活動電位を誘発し、これと単一シナプス後部スパインに対するケイジドグルタミン酸の2光子刺激を組み合わせる系を開発した。しかしこの系ではシナプス前細胞は刺激されていない。そこで、光感受性カチオンチャネルであるチャネルロドプシン-2 (ChR2)を神経細胞に発現させ、この軸索を青色レーザー照射することで、活動電位を誘発できるようにし、これとシナプス後細胞の活動電位誘発を組み合わせることで、これらの細胞間のシナプス後部スパイン特異的に頭部増大を誘発することができるようになった。さらにChR2が神経細胞で発現する個体マウスの大脳皮質を光照射することで、個体動物の3大脳神経細胞で活動電位を高速に誘発できるようになった。またシナプスは興奮性と抑制性に大きく分けられるが、これまでは興奮性シナプスに研究を集中してきた。そこで、ケイジドGABAを新規に開発することによって、抑制性シナプスの刺激を単一シナプスレベルで2光子刺激することを可能とした。これを組み合わせることで、抑制性シナプスの活性化を考慮にいれた、より生理的な単一シナプス可塑性を研究できるようになった。
All 2010 2009 2008
All Journal Article (5 results) (of which Peer Reviewed: 5 results) Presentation (2 results)
Nature Chemical Biology 6
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Tetrahedron letters 51
Pages: 1642-1647
Nature Methods 7
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Journal of Neuroscience Methods 179
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Journal of Neuroscience 28
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