パーキンソン病PARK7の原因遺伝子DJ-1の機能解析
Project/Area Number |
20023003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
有賀 寛芳 Hokkaido University, 大学院・薬学研究院, 教授 (20143505)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有賀 早苗 北海道大学, 大学院・農学研究院, 教授 (90184283)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥7,600,000 (Direct Cost: ¥7,600,000)
Fiscal Year 2009: ¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
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Keywords | DJ-1 / パーキンソン病 / ドパミン / ミトコンドリア / 複合体I / チロシン水酸化酵素 / DJ-1結合化合物 / 創薬 / 酸化ストレス / チロシンヒドロキシラーゼ / 活性酸素 / 癌遺伝子 / 神経変性疾患治療薬 |
Research Abstract |
DJ-1はその機能から、家族性パーキンソン病のみならず、弧発性パーキンソン病発症に関与している可能性が高いが、その詳細は不明である。DJ-1は、ドパミン合成・分泌系に直接関与し、正に制御した。また、ミトコンドリア複合体Iに直接結合し、活性を制御すると同時に、DJ-1欠損マウス由来細胞では、ミトコンドリア膜電位の大幅な低下が見られたことから、DJ-1はミトコンドリア機能の正の制御因子であることが明らかとなった。 1.DJ-1のドパミン合成・分泌系の制御 ドパミンはチロシンから2つの酵素(チロシン水酸化酵素、L-DOPA脱炭酸酵素)により合成され、VMAT2により顆粒化される。DJ-1はこれらのタンパク質遺伝子の転写活性化、あるいはタンパク質相互作用を通じて酵素活性を正に制御した。 2.ミトコンドリア制御因子としてのDJ-1 DJ-1はミトコンドリア複合体IのサブユニットであるNDUFA4,ND1と調節結合し、複合体Iと共局在した。細胞への酸化ストレス付加により、DJ-1のNDUEA4,ND1への結合が増加した。更に、DJ-1ノックダウン細胞では複合体Iの活性が低下し、DJ-1の導入により部分的に活性が復帰したことから、DJ-1はミトコンドリア複合体Iの正の制御因子であることが明らかとなった。 DJ-1ノックアウトマウス由来細胞ではミトコンドリアの膜電位が大幅に低下していた。この細胞ではDJ-1のミトコンドリア移行が増加しており、Parkinのミトコンドリア移行も観察された。また、ミトコンドリアに移行したDJ-1はモノマーである可能性が示唆された。 3.DJ-1結合化合物による創薬 既に同定したDJ-1結合化合物Bはパーキンソン病モデルラットへの腹腔内投与によりドパミン神経細胞死と行動異常を抑制した。また、DJ-1結合化合物Bの改変体を複数作成し、より活性の高い化合物を得ることに成功した。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)