高次元ゲージ場としてのHiggsとフレーバーの物理
Project/Area Number |
20025005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
林 青司 Kobe University, 理学研究科, 教授 (80201870)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 高次元理論 / Higgs / フレーバー / Gauge-Higgs |
Research Abstract |
Higgsとゲージ粒子というスピンが違うボゾンを高次元ゲージ場として統一するGauge-Higgs Unificationのシナリオは、素粒子理論の大問題である「階層性問題」を超対称性を用いずに解決する新たな可能性を与えるという意味でも大変興味深い。当該研究の目的は、こうした新しい素粒子理論の方向性を与え得るGauge-Higgs Unificationについて、特にフレーバーの物理や、CP対称性の破れに関わる物理量に関して、シナリオ特有の予言を議論することである。 今年度、幾つかの研究成果を得たが、主なものを挙げると、以下の様な具体的研究成果が得られた: 1. 新しいCP対称性の破れの機構の提唱 このシナリオでは湯川結合が本来実数でCP対称性の破れを実現することは非自明な問題である。この解法として、余剰次元のコンパクト化に伴う"自発的"CPの破れの機構を、Higgsの真空期待値に依る場合(Phys.Rev.D80(2009)055025に論文掲載)、コンパクト空間の幾何学に依る場合(Phys.Rev.に論文が掲載決定)のそれぞれにつき提唱した。 2. フレーバー混合とフレーバーを変える中性カレント(FCNC)過程に関する研究 このシナリオの様な高次元理論においては湯川結合は本来ゲージ結合であり、フレーバーによる質量の違いやフレーバー混合を如何に導くかは重大な問題である。この問題を、高次元的質量とオービフォールドの固定点に局在した相互作用の相乗効果で解決する方法を議論し、更にフレーバー混合に依って生じるFCNC過程を論じた。結果を近く論文としてまとめる予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)