相対論効果を考慮したITERスケールプラズマの反射法シミュレーション研究
Project/Area Number |
20026003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
北條 仁士 筑波大, 数理物質科学研究科, 准教授 (30116660)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | プラズマ・核融合 / ミリ波分布計測 / FDTDシミュレーション / マイクロ波反射法 / マイクロ波干渉法 / 電子相対論効果 / カットオフ周波数 / 電磁波伝搬 |
Research Abstract |
ITERのような電子温度が10keVを超えるような核燃焼プラズマにおいては, マイクロ波計測における高温電子の相対論効果は無視できない。相対論効果によって電子質量は実効的に重くなり, それによって電子プラズマ周波数ω_<pe>が小さくなるので, これに関係するマイクロ波のカットオフ周波数が大きく変化するからである。相対論効果による電子質量の増加AはA=1+T_e/204で与えられ, これから電子質量の増加割合は電子温度T_e=20keVで約10%, 40keVでは約20%になることが分かる。これは無視することの出来ない大きさである。本研究では, 干渉計も含め反射計計測おける電子の相対論効果の影響について超短パルス反射法のFDTDシミュレーションも含めた解析を行った。 干渉計計測と反射計計測に関しては, モデル密度分布を仮定して電子の相対論効果の影響に関する理論解析も行った。結果, 密度分布を決定するアーベル逆変換の式に電子質量の相対論的補正Aを考慮することによって正しい密度分布が得られることが明らかになった。具体的には,反射計計測の場合アーベル逆変換式の中のω_<pe>をω_<pe>/A^<1/2>で置き換えることによって電子質量の相対論補正が取り入れられる。また干渉計計測では密度分布に対するアーベル逆変換式にAをかけることによって相対論補正が取り入れられる。これらの解析結果は, 超短パルス反射法に関するFDTDシミュレーションの結果とも一致している。干渉計計測や反射計計測において, アーベル逆変換式に相対論補正Aを考慮することによって密度分布の正しい再構成が得られることが明らかになったが, 実際にこれを実施するには電子温度Teの空間分布を前もって計測しておく必要があり, これはマイクロ波計測における新たな課題となる。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)