Project/Area Number |
20029001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
浅野 泰寛 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 講師 (20271637)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 超伝導 / メゾスコピック物理 |
Research Abstract |
超伝導には通常金属における超伝導(スピン1重項s波超伝導)の他に,銅酸化物高温超伝導(スピン1重項d波)に代表される異方的超伝導がある.超伝導体に普通の非超伝導金属(常伝導体)を接合したとき,超伝導を担うクーパー対が超伝導体から常伝導体へ染み出す現象は近接効果と呼ばれている.我々はこれまで異方的超伝導体の近接効果を調べ,近接効果はその母体となる超伝導の対称性に極めて敏感であるという重要な結論を得ている.異方的超伝導が非局所電流に及ぼす効果を明らかにする事で本研究の当初の目的のひとつである. 特にスピン3重項超伝導体から染み出したクーパー対が奇周波数対称性を獲得することは、我々が明らかにした重要な性質である。奇周波数ペアは、超伝導体と強磁性体が接合した場合にも生み出され、その性質が大変注目されている。我々は、超伝導体に張り付けた金属薄膜における表面インピーダンスが超伝導体のスピン対称性に依存して特徴的なふるまいを示すことを明らかにした。また、強磁性絶縁体を超伝導体で挟んだSFS接合では、強磁性絶縁体の長さを1原子層ずつ変化させるごとにπ接合という特殊な状態が実現することを明らかにした。このπ状態と奇周波数ペアの関係は、今後の課題として残されている。
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Report
(2 results)
Research Products
(37 results)