Project/Area Number |
20031002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
正田 晋一郎 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (10143364)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | イオン液体 / 配糖体 / 糖加水分解酵素 / 無保護糖 / オリゴ糖 / 多糖 / 重縮合 / セルラーゼ / 配糖化 / 糖供与体 / 1-ヒドロキシ糖 / 脱水縮合剤 / フッ化物イオン検出酵素スクリーニング法 |
Research Abstract |
糖原料とアルコールを縮合させて、対応する配糖体をつくる方法の開発は、今日の化学工業にとって大変重要な課題となっている。本研究では、イオン液体の特色を活かして、糖の保護・脱保護・活性化という煩雑な操作を伴うことなく簡便に配糖体を合成する新手法を開発した。前年度において見出された、高い活性を有する酵素触媒を用い、イオン液体中での酵素安定性を詳細に調査した結果、イオン液体70%以上を含有する水溶液においても、酵素活性を示すことを見出した。この結果を踏まえ、高いイオン液体含有率の溶媒中において、酵素触媒による糖転移反応を試みた。まず、アルコールとして過剰量のメタノールの存在下、反応を試みたところ、目的とするメチル配糖体が効率よく得られることが分かった。この事実は、無保護の糖原料と酵素から、酵素-基質複合体が生成し、そこヘアルコールが攻撃することにより、配糖体が生成したことを意味する。また、得られた配糖体の立体化学については、選択的にベータ体が得られることも明らかになった。このように、無保護の糖を出発原料として、立体選択的に配糖化反応が、進行することが明らかになったので、次にメタノールに代わり、糖供与体として用いる糖が受容体として働けば、糖の重縮合反応が進行し、オリゴ糖あるいは多糖が得られるものと考え、イオン液体中、グルコースにセルラーゼを添加したところ、目的とする重縮合生成物が得られた。ここで開発した手法は、煩雑な操作を必要とする従来法にはない特色を持つ、糖原料とアルコールから一段階で配糖体を合成する新しい技術である。
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