イオン液体系電気化学キャパシタ用カーボン電極の開発と評価
Project/Area Number |
20031004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
白石 壮志 Gunma University, 大学院・工学研究科, 准教授 (40292627)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | イオン液体 / キャパシタ / 活性炭 / カーボンナノファイバ / ミクロ孔 / 水晶振動子マイクロバランス法 / 吸着 / 電気二重層 / 電気化学 / 炭素電極で / 水晶振動子マイクロバランス / 電解質 |
Research Abstract |
電気化学水晶振動子マイクロバランス(EQCM)法は、水晶振動子電極の共振周波数変化が電極重量変化に比例することを利用して、電気化学測定と同時にナノグラムオーダーの電極質量変化を測定する手法である。EQCMを用いれば、電極表面での電解質イオンの吸脱着挙動を調べることができる。これまでに、研究代表者らは活性炭ナノ繊維(ACNF : Activated Carbon NanoFiber, BET比表面積:約2100m^2g^<-1>)を塗布した水晶振動子を用いて、分極によるイオン吸脱着に伴う活性炭電極の重量変化について報告してきた。しかしながら、水晶振動子の共振周波数は付着した物質の粘弾性や表面粗度にも影響を受けるので、共振周波数変化から電極重量変化への変換について慎重に議論する必要があった。電極における粘弾性や表面粗度の変化は共振抵抗の変化として検出できることが知られている。そこで本年度は、他励式EQCM装%を用いて、電気二重層キャパシタ用の典型的な有機系電解液ならびにイオン液体(エチルメチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート)中でのACNF電極の重量変化と共振抵抗変化の測定を行った。その結果、測定した電位範囲では、いずれの場合でも共振抵抗はほとんど変化しないことが明らかになった。したがって、観測された重量変化は、粘弾性や表面粗度の変化ではなく、電解質イオンの吸脱着によるものだと言える。このことを踏まえ、イオン液体中ではカチオンとアニオンが活性炭のミクロ孔に同時に吸脱着するという機構を提唱した。この機構に従えば、イオン液体を電解液に用いると電気二重層キャパシタの充電による電解質の枯渇は起こりにくく、使用する電解液を絞ることができる。このことは、イオン液体がキャパシタのエネルギー密度の向上に効果的であることを示しており、次世代キャパシタの設計指針となる。
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Report
(2 results)
Research Products
(20 results)