イオン液体母核への側鎖の導入と側鎖の変換反応に関する研究
Project/Area Number |
20031009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小林 雄一 Tokyo Institute of Technology, 大学院・生命理工学研究科, 准教授 (90153650)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | アリルピコレート / アリ化反応 / ピコリン酸 / ホスラクトマイシン / ロイストロダクシンB / インペラネン / 光学活性 / 不斉合成 / イミダゾール / ピリジン / アリル化反応 / リチウムアニオン |
Research Abstract |
平成21年度において我々は通常の有機化合物にイオン液体構造を導入する反応の開発とイオン液体構造をもつ生理活性化合物の合成を行った。さらに,共同研究者がイオン液体溶媒中で合成した光学活性なアリルアルコールを使って,更に複雑な分子へ変換する反応開発を行った。具体的な成果は以下の通り。 (1) 我々はピコリン酸基がアリル化反応の良好な脱離基として働くことを以前報告した。今回,この第2級アリルピコレートとイミダゾール基をもつ酢酸エチルとの反応に応用した。反応はα位(脱離基のついている炭素上)で位置選択的に進行し,不斉転写率はほぼ100%であった。そして,生成物にBnBrを反応させて4級化すると相当するイミダゾリウム塩に変換できた。 (2) アミノ基とリン酸基かち成るイオン液体構造を有し,特定のタンパク質脱リン酸化酵素を阻害する分子の合成を行った。この様なイオン液体構造を通常の有機化合物に導入する方法を開発するため,ホスラクトマイシンI-j(PLM I-j)とロイストロダクシンB(LSN B)を具体的なターゲット分子として選び,アミノ基とリン酸基を導入する試薬の検討と導入のタイミングについて検討した。窒素原子は(AllylOCO)_2NHを使った光延反応を行って導入できた。その後,(AllylOCO_2)-N(i-Pr)_2を使ってリン酸基を導入した。そして,最後の脱アリル化反応はPd(cat.)/HCO_2Hを用いて行ない,目的の分子を合成することができた。 (3) イオン液体中で合成した光学活性なγ-アリールアルコールを用いてアリル化反応を検討し,高選択的かつ高収率で生成物を与えた。この反応を応用して(S)-インペラネンの合成に成功した。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)