昆虫の社会行動を司る生理機能をモデルとした移動知研究
Project/Area Number |
20033002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
三浦 徹 Hokkaido University, 大学院・地球環境科学研究院, 准教授 (00332594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 秀明 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教 (00376534)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥10,300,000 (Direct Cost: ¥10,300,000)
Fiscal Year 2009: ¥4,900,000 (Direct Cost: ¥4,900,000)
Fiscal Year 2008: ¥5,400,000 (Direct Cost: ¥5,400,000)
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Keywords | 社会行動 / 分業 / 生理機能 / ホルモン / 数理モデル / 移動知 / カースト / 脳 / 脳分化 / 攻撃性 / フェロモン |
Research Abstract |
シロアリなどの社会性昆虫のコロニーには様々な機能を果たすカーストが存在し,複雑なコミュニケーションに基づく精巧な分業を行うことで社会行動を成立させている.また,メダカに見られるような群れ行動においても個体間の相互作用が重要な役割を果たす.我々は,動物にみられる組織的な行動とその分子基盤を明らかにすることで,生物社会の仕組みと進化を理解し,新たな生命システムを見いだすことを目的として,多角的に研究を進めている.本年度は,シロアリの分業を制御すると考えられるフェロモンの分析を精力的に行い,カースト特異的なタンパクや炭化水素の同定を行った.更に,社会行動の1つである防衛行動に焦点を当て,カーストによる行動の違いを見いだし,状況に応じて可塑的にカーストの行動が制御されていることを明らかとした.さらに,フェロモン分析が進展し,発生のゆらぎにより遺伝子ネットワークが構築されるというモデルの結果も得られた.更に魚の群れ行動についても行動学的および神経生物学的な知見が蓄積された.今後も引き続きそれらの知見や実験系を駆使し,社会行動の総合的な理解につなげたい.更に,包括的な社会システムの理解を目指し,新しい自律分散システムの設計など工学への応用に関しても貢献していきたい.
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)