情報を表現する神経活動における身体性の役割をBMI法で解析する
Project/Area Number |
20033011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
櫻井 芳雄 Kyoto University, 文学研究科, 教授 (60153962)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥9,600,000 (Direct Cost: ¥9,600,000)
Fiscal Year 2009: ¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
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Keywords | 脳 / BMI / ニューロン / 情報 / ラット / ニユーロン |
Research Abstract |
本研究は、脳の情報表現(情報コーディング)と身体性の関係について、マルチニューロン活動の記録とブレイン-マシン・インタフェース(BMI)を活用し明らかにすることを目指している。本年度は、昨年度に引き続きラットに学習課題、特に自由反応課題(フリーオペラント課題)を行わせ,その間のマルチニューロン活動を記録し解析し、同時に、BMIを活用することで、その同じマルチニューロン活動を行動の代わりとして課題を行わせ、その際のマルチニューロン活動の変化を解析した。その結果、ラットの海馬CA1ニューロン活動がBMIに繋がり行動の代わりとして機能すると、短期間で発火頻度が大きく変化すること、またその変化が新皮質(体性感覚野と運動野)より大きいことが明確となった。また、海馬CA1では同期発火も同様に変化したが、やはり新皮質ではほとんど変化しないことがわかった。さらに、同期発火は発火頻度に比べ変化の幅が小さかったが、同期発火に関わるニューロン数を増やすと、変化量が増大することもわかった。また昨年に引き続き、目標接近課題とBMIによる目標操作課題をラットに訓練し、海馬CA1のニューロン活動を解析した。目標接近課題ではそれらニューロン活動を記録しているだけであり、目標操作課題では発火頻度の増大により壁を接近させた。それぞれの課題を1週間にわたり訓練した結果、目標操作課題においてのみ最初の数日間で海馬CA1のマルチニューロン活動が増大し、その増大は1週間持続することがわかった。以上より、BMIを介し身体という拘束条件を取り去ることで、脳は自身のニューロンの発火頻度と同期発火を大きく変化させ得ることが明らかとなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)