動的素子のネットワークに於ける環境に対する適応メカニズムの研究
Project/Area Number |
20033012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
青柳 富誌生 Kyoto University, 情報学研究科, 講師 (90252486)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 一郎 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (10207384)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥9,500,000 (Direct Cost: ¥9,500,000)
Fiscal Year 2009: ¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
Fiscal Year 2008: ¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
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Keywords | 神経科学 / 脳 / 環境 / リズム現象 / 情報量最大化 / リミットサイクル / カオス |
Research Abstract |
動物が外部環境に応じて高度な適応能力を発揮するのは、外部環境の情報をモニターしながら次の行動を決定し、能動的に環境に働きかけることが本質にある。それを可能にしている神経系や粘菌・歩行などの生体系では、しばしば振動的リズムが重要な運動の基本的要素である。その観点で、可塑的ネットワーク力学系に関して以下の3つの研究を行った。最初の研究は、周期発火しているニューロン集団を考え、その発火状態により結合強度が変化していく状況を非常に一般的な枠組みで解析した。このような系は神経活動が結合変化の影響を受ける一方、神経活動に依存して結合もまた時間変化することで多様な振る舞いを示す。解析の結果、3つの典型的な挙動を示すことがわかった。系の持つ機能性に関してヘッブ的な学習ルールの場合は二値記憶と同等の記憶能力があり、STDP的な学習ルールではいろいろなタイミングや時間的シーケンスが記憶可能であることを示している。位相応答曲線は上記の様な振動的ダイナミクスをもつ力学系の特性を決定する重要なものであり、これを実験的に計測することは縮約した力学系を直接実験的に計測することに相当する。そのため、近年様々な系に対して位相応答特性を計測することが行われている。2番目の研究では、位相応答関数を理論的な揺らぎに対する系の応答特性を用いて計測する手法を開発した。この手法は、従来法に比べ周期の揺らぎに強く、実験もより簡単に行うことが可能である。最後に、位相勾配に従い移動する振動子が2次元平面上において相互作用している系に関しても研究を行った。結果は、実際に粘菌で観測されている実験事実とも符合するダイナミクスが観測された。
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Report
(2 results)
Research Products
(78 results)