Project/Area Number |
20034031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
加藤 功一 Kyoto University, 再生医科学研究所, 准教授 (50283875)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 博夫 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (30160120)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 中枢神経 / 再生医療 / 細胞接着分子 / 神経幹細胞 / ラミニン / インテグリン / タンパク質工学 / 抗体アレイ |
Research Abstract |
細胞接着分子および増殖因子受容体は、細胞が外部環境からのシグナルを受容するうえで重要な役割を果たす。そこで昨年度に引き続き、神経幹細胞に発現するこれらの受容体についてRT-PCR法による分析を行った。被検細胞には、これまでに用いてきたニューロスフェア細胞だけではなく、EGF固定化基材上で増幅した神経幹細胞(前者に比べ神経幹細胞の純度が格段に高い)を用いた。その結果、神経幹細胞は様々なインテグリンおよび増殖因子・神経栄養因子受容体を発現することがわかった。 上記の分析の結果、インテグリンの中でもとくに、ラミニンと強く相互作用することが知られているα6β1複合体が強く発現していた。この結果は、昨年度に行った分析とよく一致した。そこで、今年度は、ラミニン由来のポリペプチドドメイン(α鎖G3ドメインとY鎖C末端ペプチドとの複合体)を利用して、神経幹細胞上のα6β1インテグリンをライゲーションすることによる影響を調べた。その結果、α6β1複合体を介した神経幹細胞の接着は、その生存、形態変化、分化等に大きな影響を与えることがわかった。 一方、増殖因子受容体のライゲーションによる影響を調べるため、各種の増殖因子および神経栄養因子を搭載したタンパクチップを作製し、神経幹細胞のオンチップ培養を行った。その結果、増殖因子受容体を介したシグナルは、細胞の増殖および分化に大きな影響を与え、例えば、EGFやbFGFは増殖を促進し、BDNF, IGF-1は神経分化、CNTFはグリアへの分化を促進することが示された。 以上のように、細胞接着分子および増殖因子受容体を介して神経幹細胞が外部環境に応答する様式について多くの情報を得た。それらの情報は神経幹細胞を利用した中枢神経再構築法の確立にとって有用である。
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