窒素および酸素をドナー原子として有する混合金属クラスターの合理的合成法の確立
Project/Area Number |
20036046
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
石井 洋一 Chuo University, 理工学部, 教授 (40193263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武藤 雄一郎 , 理工学部, 助教 (50453676)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
Fiscal Year 2009: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | シアナミド / 四核錯体 / 二核錯体 / 架橋配位子 / メタロリガンド / コア拡張 / ホスフィナト / 架橋錯体 |
Research Abstract |
窒素および酸素ドナー性の架橋配位子を有する錯体分子は、高機能材料としての利用が期待される化合物群であり、さらに新しい多核構造の自在な合成開発と、それに基づく機能開発が望まれる。本研究では従来未利用だった窒素・酸素ドナー性架橋配位子を利用する観点からシアナミド架橋に着目し、本年度は[Ru(C_6Me_6)(μ_2-NCN-N,N)]_2(1)の選択的合成とその反応性について検討した。1は潜在的に配位不飽和であり、しかもそのシアナミド部分はメタロリガンドとして利用できる興味深い化合物である。塩化メチレン中で[RuCl_2(C_6Me_6)]_2と2当量のNa_2NCNを室温で反応させると、1は生成するが混合物となった。一方、この反応をベンゼン中で行なうとシアナミド架橋ルテニウム四核錯体[{Ru(C_6Me_6)}_2{(μ_2-NCN-N,N,N)-RuCl_2(C_6Me_6)}_2](2)が得られた。2の構造はX線解析により確認した。シアナミド配位子は非常に珍しいμ_3-N,N,N型のシアノイミド(2-)架橋となっている。一方、[RuCl_2(C_6Me_6)]_2と4当量のNaNCNHをメタノール中で反応させると三架橋型の二核錯体[{(C_6Me_6)Ru(μ_2-NCNH-N,N)}_2(μ_2-NCN-N,N](3)が得られ、さらにメタノール中室温で10当量のトリフルオロ酢酸で処理すると[{Ru(CF_3CO_2)(C_6Me_6)}_2(μ_2-NCNH-N,N)_2](4)が得られた。4はRu(C_6Me_6)ユニットが2つのμ_2-N,N型のNCNHで架橋された二核構造を持ち、シアナミドの水素とCF_3CO_2配位子の間に水素結合が存在する。3,4の塩化メチレン溶液を3当量のKOt-Buで処理すると、いずれも溶液の色は瞬時に濃青紫色へと変化し、濃青色の1が選択的に生成した。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)