多金属協同触媒系を利用した有機金属化合物を用いる種々の反応の開発
Project/Area Number |
20037037
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
白川 英二 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 准教授 (70273472)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 有機化学 / 有機金属化学 / 有機合成化学 / 合成化学 / 均一系触媒 |
Research Abstract |
鉄-銅協同触媒を用いるアルキルGrignard反応剤とアルケンの交換反応による,1-アルキルGrignard反応剤の調製に成功した. 例えば,1-ヘキセン(1当量)を三塩化鉄(2.5mol%)および臭化銅(5mol%),トリブチルポスフィン(10mol%)存在下,ジエチルエーテル中シクロペンチルマグネシウムプロミド(1当量)と-20℃で1時間反応させたのち,クロロフェニルシラン(2当量)を作用させてアルキルシランとして捕捉したところ,1-ヘキシルGrignard反応剤が収率87%で得られ,未反応のシクロペンチルGrignard反応剤はわずか2%であった.銅触媒のみを用いた場合には1-ヘキシルシランは全く得られず,鉄触媒のみでも低収率となったことから,鉄-銅両触媒がこの反応には必要不可欠であることが判った. 得られたアルキルGrignard反応剤は,通常の方法で合成したものと同様に種々の求電子剤と反応させることができるほか,アルキンのアルキルマグネシウム化に利用することもできる.すなわち,アルキルGrignard反応剤との交換反応によって得られた1-アルキルGrignard反応剤を,触媒を新たに追加することなしに,アルキンに付加させることができた. さらに,この交換反応はアルケンの異性体混合物を用いた場合もうまく進行する.例えば,1-ブテンと2-ブテンの異性体混合物を鉄-銅協同触媒存在下でシクロペンチルマグネシウムプロミドと反応させたのち,1-フェニル-1-ヘキシンを加えると,ブチルマグネシウム化体由来のアルケンが選択的に得られた.
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)