Project/Area Number |
20037042
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
鬼塚 清孝 Osaka University, 理学研究科, 教授 (10244633)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 有機金属錯体 / 面不斉 / 錯体触媒 / 不斉合成 / アリル位置換反応 / 外部刺激 |
Research Abstract |
本研究では、金属錯体に特徴的な分子不斉である面不斉に着目し、面不斉Cp錯体を用いて高選択的不斉触媒反応を開発することが目的である。昨年度までに、非対称置換アリル化合物の反応でルテニウム触媒が高い分岐選択性を示すことを利用して、一置換ハロゲン化アリルとフェノール類或いはインドールとの反応について検討し、高収率・高エナンチオ選択的にアリル位置換反応生成物が得られることを報告している。今年度は、弱い求核剤とも反応するルテニウム触媒の特徴を生かし、カルボン酸ナトリウムとの反応について検討した結果、高収率・高エナンチオ選択的にアリル位カルボキシル化が進行することを見出した。高選択的に分岐型生成物を得るためには、基質の物質量比が重要であり、カルボン酸ナトリウムに対して2当量の塩化アリル誘導体を用いる必要があった。本反応は種々の置換基を持つ一置換アリール化合物とカルボン酸ナトリウムとの反応に広く適用でき、分岐型アリルエステルを高選択的に合成することができた。また、二官能性の塩化アリル誘導体である1,4-ジクロロ-2-ブテンとカルボン酸ナトリウムとの反応でも、一方の塩化アリル部位のみが反応して高選択的に分岐型アリルエステルを与えた。
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