Project/Area Number |
20037047
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
池田 茂 Osaka University, 太陽エネルギー化学研究センター, 准教授 (40312417)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 隆史 大阪大学, 太陽エネルギー化学研究センター, 技術職員 (00379314)
|
Project Period (FY) |
2008 – 2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
|
Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | 無機工業化学 / コアーシェル / 光触媒 / 選択性 / 多孔体 / 酸化チタン / シリカ / 空隙 / ユアーシェル |
Research Abstract |
空気中などの酸素が存在する条件で酸化チタン(TiO_2)粉末に光を照射すると、その光触媒作用によって、TiO_2表面に吸着した有機化合物が酸化される。このTiO_2による非選択的な光触媒酸化反応は、有害な有機物質の分解、除去のための利用がすすめられている。その一方で、有機素材と組み合わせて用いる場合には、TiO_2の光触媒作用によって素材そのものを劣化させるデメリットもある。われわれは、TiO_2微粒子を多孔性シリカなどの中空状粒子内に閉じ込めたコアーシェル構造とすることで、元のTiO_2がもつ反応性と、分解対象となる物質だけが選択的に反応する分子サイズ選択性の両機能をもつ光触媒材料となることを見いだした。また、シリカシェル部の厚さ、中空部分のサイズなどを精密に制御したコアー中空シェル構造の作製と、これらの気相系光触媒反応における活性評価を中心に検討を行った結果、反応系によっては、中空構造を持たせることで炭酸ガスへの完全酸化反応が促進されることを明らかにしてきた。 本年度は、中空構造による完全酸化促進効果について詳しく検討した。いくつかの反応結果を解析したところ、反応中間体が中空部分の濃縮効果されることでコアのTiO_2表面への衝突頻度が増大する結果、完全酸化反応が促進されるとの解釈を得た。光触媒コアと中空シェルとの協奏的な作用による活性促進が達成されたといえる。また、希薄な有害物が分解対象となる実用途においても有効な光触媒となると期待される。
|