Project/Area Number |
20038003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
森田 明弘 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 教授 (70252418)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大内 幸雄 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (60194081)
宮前 孝行 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノテクノロジー部門, 研究員 (80358134)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 和周波発生 / 電解質水溶液 / 表面・界面 / 分子動力学シミュレーション |
Research Abstract |
溶液界面の微視的な構造情報を得るために、和周波発生(SFG)分光と分子動力学(MD)シミュレーションは代表的な手法として広く認識されている。本研究では、代表者が開発してきたSFG分光の理論解析手法に基づいて、代表者(森田)による界面のMD計算と分担者(大内、宮前)によるSFG実験との緊密な共同研究を推進し、溶液界面の構造を精密に解析する方法論を実証することを目的としている。 本年度は、イオン液体および硫酸水溶液の界面を対象として、SFG実験とMD計算との精密な比較・検討を実施した。イオン液体は、アルコールなど極性がほぼ同等の他の液体と混ざらずに液液界面を形成する。これは従来の化学的な常識に合わない結果であり、界面構造の特徴を解明する必要がある。和周波分光とMD計算によって、イオン液体とアルコールの界面では、アルキル基の多い疎水的な領域が存在することを示唆する結果を得た。また硫酸水溶液の界面は、大気中における硫酸エアロゾルの表面反応の場を与えるものであるが、表面でのイオン解離平衡を含めた分子レベルの構造は不明であった。本研究では和周波実験と分子シミュレーションの共同で、表面層において硫酸種のイオン解離平衡がバルク中とほぼ同等であることを明らかにした。これは表面層における酸解離平衡において、イオン種を区別して検出した初めての例となった。
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