蛋白質系分子シミュレーションのための新規エネルギー関数の開発
Project/Area Number |
20038025
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
岡本 祐幸 Nagoya University, 大学院・理学研究科, 教授 (70185487)
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Project Period (FY) |
2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 蛋白質折り畳み / 立体構造予測 / 拡張アンサンブル法 / シミュレーション / エネルギー関数 |
Research Abstract |
タンパク質系の分子シミュレーションにおけるエネルギー関数(力場)としては、現在、米国のハーバード大学を中心に開発されたCHARMM、カリフォルニア大学サンフランシスコ校を中心に開発されたAMBER、エール大学を中心に開発されたOPLS、オランダのグロニンゲン大学を中心に開発されたGROMOSなどが広く使われている。以前、我々は、拡張アンサンブルシミュレーションによって、これらのエネルギー関数の比較に成功した。我々の結論は既存のエネルギー関数で完璧なものはなく、改良が必要であるということである。本研究の目的は、より精度の高いエネルギー関数を開発することである。以前提唱した、2次元フーリエ級数を使った新しい主鎖のねじれエネルギー項の有効性を6つの既存のエネルギー関数(AMBER parm94, AMBER parm96, AMBER parm99, CHARMM27, OPLS-AA, OPLS-AA/L)において調べた。今回は29項でフーリエ級数を打ち切ったものを利用した。ラマチャンドラン空間において、αヘリックスとβシートを強調する領域でねじれエネルギーを減少させたエネルギー項を用いた小ペプチド(リボヌクレアーゼAのCペプチドとプロテインGのGペプチド)の折りたたみシミュレーションを実行し、αヘリックス構造とβシート構造がそれそれ得られることを示した。これによって、2次構造(αヘリックスやβシートなど)の形成傾向性を自由に調整できるようになった。また、我々は、PDB(Protein Data Bank)に登録されている実験で決定された、タンパク質の立体構造100個を使い、新しいエネルギーパラメターの最適化の方法を開発した。この新手法は主鎖の二面角の実験データからのずれを最小にする方法である。この方法をAMBER parm96に適用し、オリジナルの関数が改善されることを確かめた。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)