Project/Area Number |
20044007
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小池 隆司 Tokyo Institute of Technology, 資源化学研究所, 助教 (30451991)
|
Project Period (FY) |
2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
|
Keywords | 光スイッチ / 有機金属錯体 / ジチエニルエテン / フォトクロミズム / エレクトロクロミズム |
Research Abstract |
本研究では、フォトクロミック分子であるジチエニルエテンを架橋配位子とする多核有機金属錯体の合成方法を開発し、そのクロミズム現象の解明と金属部位での新機能発現をめざした。本年度は、ジチエニルエテンの金属錯体化の方法を確立し、フォトクロミックオルガノメタリックスのライブラリーを構築することができた。得られた錯体についてフォトクロミズム挙動を精査したところ、光反応性は金属部位の構造に大きな影響を受けることがわかった。また、酸化還元活性な金属部位が直接ジチエニルエテンに結合したフォトクロミックオルガノメタリックスにおいては、金属部位の酸化還元にともなって大きな色調の変化がみられ、エレクトロクロミズムを示すことを明らかにした。すなわち、淡色の開環体は二電子酸化によって着色した閉環体となり、さらに二電子の還元によって中性の閉環体を与える。この中性の閉環体は可視光の照射によって消色するとともに、開環体へと変換する。ジチエニルエテン有機誘導体では酸化体が不安定であるが、本系では強力な電子供与体である金属部位によって酸化体を安定化することが可能であり、閉環した酸化体を単離することにも成功した。すなわち、本フォトクロミックオルガノメタリックスはフォトクロミズムとエレクトロクロミズムを組み合わせたデュアルクロミズムを発現することを見いだした。今後得られた知見をもとに高性能な分子スイッチや分子ワイヤーなどの分子素子開発へと期待できる。
|
Report
(1 results)
Research Products
(8 results)