電気的なキャリア注入層を有するフォトクロミック分子の設計とその機能性材料への応用
Project/Area Number |
20044016
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
谷 敬太 Osaka Kyoiku University, 教育学部, 教授 (60207165)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保埜 公二 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (00269531)
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Project Period (FY) |
2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | ジアリールエテン / ホール輸送 / 電子輸送 / カルバゾール / 1, 3, 4-オキサジアゾール / 電流-電圧特性 / 光定常状態 / フォトクロミズム |
Research Abstract |
フォトクロミック系として有名なジアリールエテンの両末端にホール輸送能、あるいは電子輸送能を有する機能性分子を合成し、これらの化合物のフォトクロミック特性ならびに電気的な刺激に基づく物性変化(閉環体から開環体への異性化、電圧印加に伴う導電性の変化など)を検討することにより、光と電気の両方に応答する機能性材料を開発することが本研究の目的である。 ホール輸送性基、あるいは電子輸送性基として有機EL素子などで多用されているカルバゾリル基と1, 3, 4-オキサジアゾリル基を導入した化合物類を合成した。ジアリールエテンのアリール基として繰り返し耐久性に優れたベンゾチオフェン系(1)から研究を開始した。溶液中ではUVあるいは可視光の照射により閉環、あるいは開環反応が進行したが、薄膜状態では数%程度しか閉環しなかった。1のX線結晶構造解析から、光閉環反応部位のベンゾチオフェン環がいわゆるパラレル型の立体配座であるため、閉環反応が進行しにくいことがわかった。しかしながら、1を含む素子を作成し、その電流-電圧特性を調べたところ、閉環体をわずかに含む光定常状態において電圧印加に伴う電流値の変化により、ある程度ON-OFF制御ができることを見出した。そこで、ベンゾチオフェン環部位を対応するチオフェン環(2)へと置換したところ、溶液中に加えて薄膜中でもUVあるいは可視光の照射により閉環、あるいは開環反応が効果的に進行することが判明した。その結果、2の電流-電圧特性は1に比べて大幅に向上することがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)