カーボンナノチューブコンポジットの光メカニカル機能創出
Project/Area Number |
20044023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中嶋 直敏 Kyushu University, 大学院・工学研究院, 教授 (80136530)
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Project Period (FY) |
2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | カーボンナノチューブ / 光応答ゲル / 近赤外レーザー / 光メカニカルナノデバイ / ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド) / ソフトマテリアル |
Research Abstract |
高分子ゲルなどのソフトマテリアルの相転移は、様々な外部刺激により誘起させることができるため、メモリー、アクチュエータなど様々な材料分野において注目されている。特にポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)(PNIPAM)は温度等による外部刺激に応答した体積相転移を示すことから多彩な分野で研究されている。 カーボンナノチューブ(CNT)は、優れた導電性、機械的特性、熱特性、化学的安定性をもつ1次元構造の導電性分子ナノワイヤーである。CNTは近赤外領域に吸収を持っており、近赤外光を照射すると、そのエネルギーを効率よく熱エネルギーに変換する性質を有している。本研究では、SWNTを酸処理して得られた切断カーボンナノチューブ(cSWNT)を分散した水溶液中でNIPAMをラジカル重合し、cSWNT/PNIPAM複合ゲルを作製した。このゲルに近赤外レーザー(1064nm)を繰り返し照射し、形状変化を観察した。繰り返しレーザー照射実験を行なったところ、1200回繰り返し照射後においてもゲルは、初期と同様の体積相転移挙動を示した。また、ゲルのラマンスペクトル、可視/近赤外吸収スペクトルも照射後変化は認めらなかった。これより、複合ゲルが、繰り返しのレーザー光照射に対して、極めて安定であることがわかった。これらの現象は水以外の媒体でも認められた。 これらのオリジナルな基礎成果は、CNT複合ゲルの近赤外レーザー光メカニカル機能創出とその応用(光メカニカルナノデバイス)についての研究に重要な指針を与える。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)