Project/Area Number |
20044025
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
伊與田 正彦 Tokyo Metropolitan University, 理工学研究科, 教授 (50115995)
|
Project Period (FY) |
2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
|
Keywords | 超分子会合体 / 遷移金属触媒クロスカップリング反応 / テトラチアフルバレン / ナノファイバー / ナノ構造 / 大環状オリゴチオフェン / 巨大環状化合物 / 二重結合の光異性化 |
Research Abstract |
申請者はこれまでに、共役π電子系およびそれらの超分子会合体を構築して、その構造と機能を研究してきた。本研究は、その延長線上にあり、申請者がこれまで調べてこなかった共役π電子系のフォトクロミック特性を、申請者の化合物およびその超分子会合体を使って調べることを目的としている。具体的には遷移金属触媒クロスカップリング反応を用いて、各種のメチルチオフェン置換テトラチアフルバレン誘導体を合成して、それらのフォトクロミック特性を調べた。また、これらのメチルチオフェン置換テトラチアフルバレン誘導体は、ナノファイバーのようなナノ構造を作る系であるので、それらの作るファイバーの構造に関しても調べた。さらに、これらの化合物はヨウ素をドープすると電導性を示す系であるから、ヨウ素をドープしたナノファイバーの電導度も測定した。新規フォトクロミック系の構築に関しては、新たに大環状オリゴチオフェンがフォトクロミック特性を示すことを見出した。すなわち、8個のチオフェン環、6個のアセチレン結合、2個の二重結合より成る巨大環状化合物の二重結合部位が、その(E, E)-体に光を当てることによって効率よく(Z, Z)-体に変わることを見出した。この(Z, Z)-体は、シリカゲルなどとの接触によって容易に(E, E)-体に戻すことができる。このフォトクロミズムは、窒素雰囲気下では何度も繰り返すことができるので、我々の巨大環状オリゴチオフェンは有用なフォトクロミック系である。
|