透明化したナノ層状有機-無機ハイブリッド化合物を用いた光メカニカル機構の検討
Project/Area Number |
20044026
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
嶋田 哲也 Tokyo Metropolitan University, 都市環境科学研究科, 助教 (50252317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 晴夫 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 教授 (90087304)
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Project Period (FY) |
2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 光機能 / 有機無機複合材料 / 反応機構 |
Research Abstract |
本研究は光照射により形態変化する材料の実現を目指している。光照射により形態変化する材料については、これまでに高分子や結晶を利用した研究が多く行われてきた。我々はこれらとは異なる新たなアプローチでこの課題に取り組んだ。 新たなアプローチとして我々が用いたのは、光応答性有機分子と無機層状化合物のハイブリッド化である。ハイブリッド化により、光応答性有機分子の光反応による形態変化が無機層状化合物の積層構造によりマクロな変化ヘボトムアップすると考えた。このために我々は(無機層状化合物と複合化可能な)光応答性有機分子として含アゾベンゼンーカチオン型多フッ素化アルキル界面活性剤分子を新規合成し、粘土やニオブ酸K_4Nb_6O_<17>などの無機層状化合物と複合化させた材料を開発した(以下、含アゾ層状複合体と略す)。さらに、含アゾ層状複合体の構造として、積層シート状のものと、スクロールナノチューブ状の2種の作りわけにも成功した。 開発した含アゾ層状複合体は期待したとおり、興味ある様々な光応答性を示した。本研究では、AFM、XRD、分光測定など様々な手段で含アゾ層状複合体の光応答性について検討を行った。得られた結果のなかでも特筆すべきは、含アゾ層状複合体が実際に光照射によって形態変化することを実証したことである。紫外光照射及び可視光照射によるアゾベンゼン部のcis-trans異性化と、それに伴う含アゾ層状複合体の層間伸縮、さらには含アゾ層状複合体の形態変化を観測するのに成功した。さらに、この形態変化は積層シート状のものとスクロールナノチューブ状のもの両者について誘起できることを明らかにした。これらの結果により、光エネルギーの力学エネルギーへの変換を実現する方法として、従来のものに加え新たな選択肢を加えることに成功したといえる。
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Report
(1 results)
Research Products
(20 results)