炭化ケイ素-高密度ゲルマニウムナノドット積層構造の形成と量子ドットレーザへの応用
Project/Area Number |
20045005
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
安井 寛治 Nagaoka University of Technology, 工学部, 教授 (70126481)
|
Project Period (FY) |
2008 – 2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Keywords | Geナノドット / SiC / キャップ層 / 量子ドットレーザ / 光学特性 / 量子ドットレーザー |
Research Abstract |
本研究課題は、Si基板をベースとした高効率赤外発光デバイスの作製を目指し、炭化ケイ素(SiC)半導体中に埋め込まれた高密度ゲルマニウム(Ge)ナノドットの配列制御とその多層構造の形成を目的とする。具体的にはSi基板表面での有機ゲルマン化合物の反応により形成される炭素拡散層であるSic(4×4)表面の歪み構造を利用し高密度Geナノドットの形成を行うこと、ならびにナノドット形成層をワイドギャップ半導体であるSiCキャップ層で覆いキャリア閉じ込め構造を形成、その構造を積層し多層Geナノドット層からなる発光デバイスを作製することを目標として研究を行った。平成21年度の研究成果は以下の通りである。 (1) Si(001)-2°off基板上でのモノメチルゲルマン(MMGe)の反応により600℃の条件において平均径9nm、密度9×10^<11>cm^<-3>のナノドットの形成を実現した。またX線光電子分光(XPS)測定によるSi 2p_<3/2>のSi-C結合成分とGe3d_<5/2>のGe-Ge結合成分の強度比、及び走査型トンネル顕微鏡(STM)による表面モフォロジー測定をもとにドーム構造モデルで解析した結果、表面には平均ドット径9nm、ドット高さ2.7nmの2.4:1の割合でSiC及びGeドットが形成されていることが分かりこれまで二層モデルで解析した構造に比べGeドットの密度は低いことが分かった。 (2) 高密度Ge・SiCナノドット上に低温でSiおよびSiCキャップ層を形成することでキャリアの閉じ込め構造を作製し、その発光特性を評価した。低温PL測定を行った結果、両サンプルにおいてSi-TOフォノンレプリカの低エネルギー側1.04eV付近にGeナノドットに由来すると考えられる発光ピークを確認した。またワイドギャップであるSiCによりキャップされた構造からはSi層にキャップされた構造よりも強い発光が観測され、大きなバンドギャップ差によるキャリア閉じ込め効果がより強く現れていることが推察された。
|
Report
(2 results)
Research Products
(12 results)