Project/Area Number |
20046004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小野瀬 佳文 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 講師 (80436526)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井口 敏 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (50431789)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | フラストレーション / スピンカイラリティー / 異常ホール効果 / 磁気光学効果 |
Research Abstract |
本研究は、相互作用の競合(フラストレーション)によって生まれた非共面な磁気状態において、電子がスピンカイラリティーに由来する非自明な位相(ベリー位相)を感じたことにより生じた"異常な"異常ホール効果やその高周波版である磁気光学効果の研究を目的としている。本年度では、まず昨年度に引き続きスピンカイラリティー誘起の異常ホール効果が現れる(Nd,Ca)2(Mo,Nb)2O7の磁気光学効果の研究を行い、磁場方向依存性の詳しい測定を行うとともに理論計算との詳細な比較検討した。その結果、ベリー位相由来の異常ホール伝導度スペクトルはバンド交差点をまたぐ励起に鋭い共鳴を起こすということ最終的に確認することが出来、その結果をPhysical Review Letters誌に投稿、掲載した。同時に関連する研究を幅広く展開し、同じくモリブデン酸化物では、高圧下で局在スピン間の反強磁性相互作用と伝導電子を介した強磁性的相互作用が競合し、散乱が非常に大きい異常な常磁性金属状態が現れることを明らかにした。また、遍歴電子系MnSiの高圧下では縮退したヘリカル磁性状態の干渉によって一様スピンカイラリティーを有する磁性状態であるスカーミオン格子があらわれることが指摘されているが、そこでのスピンカイラリティーに由来する異常ホール効果を観測することに成功した。さらには、2次元ヘリカル磁性体のBa2CuGe2O7においては、その結晶格子が空間反転対称性を破れていることを利用して、電場によってヘリカル磁気構造の方向が制御できることを明らかにした。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)