格子欠陥構造制御に基づく機能構成体の創製に関する研究
Project/Area Number |
20047010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
中村 篤智 Osaka City University, 大学院・工学研究科, 講師 (20419675)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥4,400,000 (Direct Cost: ¥4,400,000)
Fiscal Year 2009: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 格子欠陥 / 微構造解析 / 拡散 / 透過型電子顕微鏡 / 構造制御 / 機能構成体 / 圧電性 / セラミック / 電子線 / 応力集中 / その場観察 |
Research Abstract |
1. LiNbO3結晶における格子欠陥の微構造解析 代表的な圧電結晶の1つであるLiNbO_3の小傾角粒界を双結晶実験により作製し、圧電結晶特有の格子欠陥構造の評価を透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて行った。また、双結晶実験によって、Ti添加が界面構造へ及ぼす影響についても調査した.無添加小傾角粒界では、結晶格子のひずみのため、界面近傍に100-200nm程度の粒状のコントラスト領域が形成されているのが分かった。Ti添加された場合では、無添加で観察された粒状のコントラストがほとんど認められない。つまり、Ti添加は界面の格子ひずみを抑制する効果があると考えられる。 2. サファイアの拡散接合におけるCr添加の影響 サファイア基板の表面に対して方位制御やCrの導入を施し,それら2枚の基板を重ね合わせて高温拡散接合を行った.その後,接合状態および界面構造を解析するためにTEMを用いて接合界面の観察を行った.(0001)基板を用いて、ねじり型の接合をねじり角0~7゜,Cr膜厚0~4nmの範囲で変化させて15パターンの接合を行った結果、高温拡散接合を用いたねじり型の接合では、Crの導入量が増えることで接合性が低下し,ねじり角θが大きくなることで接合可能な限界となるCr導入量が大きくなることが分かった.(11-20)基板を用いた傾角型の接合においても,おおよそねじり型の接合と同様にCrの導入量が増えることで接合性が低下し,傾角θが大きくなることで接合可能な限界となるCr導入量が大きくなる傾向が見られた.さらに、EDS分析の結果から,接合前に基板全面に導入したCrは,接合後には接合界面の転位周辺領域に偏在していることが示唆されている.このように,方位差の小さな結晶の拡散接合において、接合界面における転位が添加物の拡散経路や蓄積のポイントとして作用していることが明らかとなった.
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Report
(2 results)
Research Products
(29 results)