Project/Area Number |
20051006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University (2009) The University of Tokyo (2008) |
Principal Investigator |
栗栖 源嗣 Osaka University, 蛋白質研究所, 教授 (90294131)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥7,000,000 (Direct Cost: ¥7,000,000)
Fiscal Year 2009: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2008: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
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Keywords | X線結晶構造 / 細胞運動 / ダイニン / モータードメイン / 微小管 / 結晶解析 / 分子モーター |
Research Abstract |
細胞質ダイニンの微小管と結合する領域は、長いcoiled-coil領域によってATPの加水分解を行う球状ドメインと繋がれている。この微小管と結合するドメイン(coiled-coil領域を含む)はストークドメインと呼ばれている。100Aを超える長さを持つcoiled-coil構造が微小管結合とATPの加水分解という2つの連動したイベント情報を相互に伝えていることは間違いないが、その情報伝達の構造基盤については明らかになっていない。そこで、DynMDの結晶化と並行してダイニンストークドメインのX線結晶解析を行っている。再現性良く棒状の結晶を得ることに成功し、ゆっくり3日間かけて結晶化ドロップの状態で抗凍結剤を導入したSe-Met置換体結晶を使って3.2A分解能の良質のMADデータを収集した。MAD法により初期位相を決定することに成功し、coiled-coil領域の電子密度図を得ることに成功している。ダイニンのcoiled-coilは、一本のαヘリックスが真っ直ぐな構造をしており、対照的にもう一本のヘリックスが非常に湾曲した構造をとっていた。我々の結晶では、ストークヘッドの構造がハッキリしなかったが、Se-Metの位置からcoiled-coilの相対配置を特定できている。研究期間中にUCSFのR. Vale等のグループが世界に先駆けてマウス細胞質ダイニンのストークヘッドの結晶構造を発表した(Science 2008)。Vale等の構造と我々の構造とでは,coiled-coilの組合せが11残基ずれた関係にあった。このことは,coiled-coil構造を使った情報伝達の分子機構と相関があると考えられる。今後も,様々なコンストラクトを使って、この情報伝達機構に迫っていきたい。
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