PAX6―SOX2―DNA複合体の塩基配列特異的な構造変化と遺伝子スイッチ機能
Project/Area Number |
20051014
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
近藤 寿人 Osaka University, 生命機能研究科, 教授 (70127083)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蒲池 雄介 大阪大学, 生命機能研究科, 准教授 (90263334)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 転写制御因子複合体 / エンハンサー / DNA結合ドメイン / SOX2 / PAX6 / 構造変化 / 構造予測 / 相互作用 / 電子顕微鏡 / ネガティヴ染色 |
Research Abstract |
発生過程を制御する転写因子群のくは、DNA上で超分子複合体をつくって作用する。多様なパートナー因子と複合体をつくるSOX転写因子群が代表例である。パートナー因子の切換えがSOX因子の転写制御標的遺伝子を変化させて(遺伝子スイッチ機能)細胞分化を進行させる。SOX2とPAX6がδ-クリスタリンDC5配列上でつくるPAX6-SOX2-DNA複合体は塩基配列特異的な構造変化をし、それが遺伝子スイッチ機能に必須である。 SOX2-PAX6-DC5複合体のマクロな3次元構造を電子顕微鏡像から再構成することを目指し、その複合体の最小構造であるSOX2-HMGドメイン、PAX6-Pairedドメイン、DC5-DNAの組み合わせで出発した。しかしSOX2-HMGドメインが凝集しやすいこと、複合体のサイズが解析の限界にという問題が明らかになった。そこで、SOX2,PAX6の全長蛋白質を用いることにした。PAX6と類縁であるが制御標的に違いがあるPAX2も解析の対象に含めた。これらの転写因子を大量合成・精製する準備をした。cDNAのコドンの発現細胞に応じた最適化、ペプチドタグ配列の付加、PAX因子のPairedドメインの2システイン残基のグルタチオン化を避けるためのセリンへの置換などである。 以上の研究と平行して、DC5-DNA上でのSOX2、PAX6の間の相互作用の構造モデルを検討した。この相互作用において、SOX2側では(1)HMGドメインのα3 helixの中のC末端側、あるいは(2)それにつづく領域が、そしてPAX6側はN末端近傍にある可動性を持った小さなβ-sheet領域が関与することが想定された。(1)の場合には、SOX2-PAX6のアミノ酸側鎖間での静電的な相互作用が主となること、(2)の場合には、疎水結合を主とした、特異性がゆるやかな相互作用が予測された。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)