Project/Area Number |
20051021
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
菓子野 康浩 University of Hyogo, 大学院・生命理学研究科, 准教授 (20221872)
|
Project Period (FY) |
2008 – 2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
|
Budget Amount *help |
¥6,200,000 (Direct Cost: ¥6,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2008: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
|
Keywords | 膜タンパク質複合 / 光化学系 / 電子伝達系 |
Research Abstract |
光化学系IおよびII(系I・系II)複合体はチラコイド膜上で機能する膜タンパク質複合体である。その離合集散および機能的な形態の解明に取り組んだ。 20年度の研究により、系II複合体は生体中において単量体の形で存在する可能性が高いことを示した。しかし、チラコイド調製法により結果が異なる可能性が浮上した。この点に留意して穏和な方法でチラコイド膜を調製し、系IIの存在形態を検証したところ、やはり、系IIは単量体の形で機能しているとの結論を得た。 最古の植物と呼ばれる原始紅藻Cyanidioshyzon merolaeでは、シアノバクテリアとは異なり、系Iは単量体で存在し、機能していることを明らかにした。さらに光捕集色素タンパク質LHCIも結合しており、高等植物の系Iに非常によく似ていた。しかし、単量体ではありながら分子量の異なる系I複合体が含まれていた。詳細な検討の結果、LHCIの結合量の相異であることが判明した。しかも、光強度が大きな時にはLHCIの結合量、つまりアンテナサイズが小さくなった。このことは、原始紅藻が環境中の光強度に応じてLHCIの結合量を緻密に調節し、獲得光エネルギー量を調整していることを示すものである。見方を変えれば、環境条件の変化を関知し、タンパク質や補因子の構成が緻密に調節されていることになる。さらにこの調節機構は、高等植物で見られるステート遷移のプロトタイプであると考えられる。ただし、高等植物ではステート遷移において重要な役割を果たすと考えられている2種類のタンパク質は原始紅藻の系I複合体では機能していないことも明らかとなった。このことから、これらのタンパク質の機能について再検証が必要であろう。 本研究を通じて、光合成電子伝達複合体のダイナミックな離合集散過程の一端が明らかとなった。
|
Report
(2 results)
Research Products
(14 results)
-
-
-
[Journal Article] Purification and characterization of a stable oxygen-evolving Photosystem II complex from a marine centric diatom, Chaetoceros gracilis.2010
Author(s)
Nagao R, Tomo T, Noguchi E, Nakajima S, Suzuki T, Okumura A, Kashino Y, Mimuro M, Ikeuchi M, Enami I
-
Journal Title
Biochimica Biophysica et Acta 1797
Pages: 160-166
Related Report
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-