酵母ストレス応答MAPK経路におけるG蛋白質シグナル制御機構
Project/Area Number |
20054006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
舘林 和夫 The University of Tokyo, 医科学研究所, 准教授 (50272498)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥5,200,000 (Direct Cost: ¥5,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | MAPキナーゼ / ストレス応答 / リン酸化 / 酵母 / MAPK / HOG経路 / 擬菌糸経路 / 糖鎖修飾 / シグナル伝達 / 環境ストレス |
Research Abstract |
環境変化に迅速に適応するため、生物にはストレス応答MAPK情報伝達経路が存在する。この経路は真核生物でよく保存されており、出芽酵母では高浸透圧適応に関わるHOG経路、接合経路、栄養条件に応答する擬菌糸経路が存在する。各経路はそれぞれ異なる環境ストレスに応じて活性化するが、三つの経路で共通に働くシグナル因子が存在し、Rho型G蛋白質であるCdc42もその一つである。共通因子を有するMAPK経路の中で、特定刺激に対して特定経路だけの活性化を保証する機構は、シグナル特異性の維持、経路間のクロストーク制御に必須である。我々はSte11 MAPKKKの結合タンパク質であるSte50が膜蛋白質のOpy2により細胞膜にリクルートされ、これがHOG経路や擬菌糸経路の活性化に必須であることを見いだした。両者の結合はリン酸化によりダイナミックに制御されており、Ste50は高浸透圧刺激などにより活性化したMAPキナーゼによるリン酸化を受けてOpy2との結合が負に制御されることがわかった。またOpy2も栄養環境(具体的には炭素源としてのグルコースの有無)に応じてリン酸化・脱リン酸化を受け、Ste50との結合性を変化させていることを見いだした。高浸透圧応答に必須なSte50とOpy2の結合が栄養条件に依存してその様式を動的に変化させることから、両者の結合は細胞が浸透圧、栄養条件など複数の環境ストレス刺激を感知し、刺激に応じて適応反応を調節する制御点であると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)