DNAポリメラーゼ・イータとTLS及びDNA修復タンパク質との相互作用の解析
Project/Area Number |
20055013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
益谷 央豪 Osaka University, 生命機能研究科, 准教授 (40241252)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥4,600,000 (Direct Cost: ¥4,600,000)
Fiscal Year 2009: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 損傷乗り越えDNA複製 / タンパク質間相互作用 / ミスマッチ修復 / Po1H / REV1 / MLH1 / DNAポリメラーゼ・イータ / Revl / Mlhl / 染色体サイクル |
Research Abstract |
染色体DNAは絶えず損傷し続けており、DNA損傷に対応するメカニズムの解明は染色体サイクルの全体像の理解に必須である。本研究では、色素性乾皮症バリアント群の責任遺伝子産物であるPolηとTLS因子REV1及びミスマッチ修復因子MLH1の相互作用の生理的意義の解析を行った。そして、ヒト細胞の内在性REV1のDNA損傷部位への集積が、Polηとの相互作用により制御されていることを明らかにし、複数のTLSポリメラーゼを制御する機構があることを明らかにした。また、REV1との相互作用能を失ったPolηを発現させたXP-V群細胞株を樹立し、それらの細胞株では、紫外線感受性や紫外線誘発突然変異は正常レベルに回復しているが、自然突然変異が有意に抑制されていないことを見出し、PolηとREV1との相互作用が、内在性DNA損傷による突然変異を抑制していることを初めて示唆した。ミスマッチ修復機構は、DNA複製の忠実度を保つ上で重要な機構であるが、加えて、細胞周期チェックポイント機構や細胞死経路及び体細胞超突然変異の生成においても重要な役割を担っている。本課題では、PolηがMSH2/MSH6に加えてMLH1/PMS2とヒト細胞中で相互作用することを新たに明らかにした。また、MSH2/MSH6は、PolηのC末部分と直接相互作用することが報告されているが、それだけではなく、MLH1/PMS2を介してPolηのN末領域とも相互作用することを見出した。さらに、Polηとこれらのミスマッチ修復タンパク質との相互作用は、細胞周期のS期にクロマチン上で亢進することを見出した。これらの成果により、TLSタンパク質とミスマッチ修復タンパク質問の相互作用の多様性が初めて明らかになり、様々な生理機構との関連解明研究への新たな道筋を示した。
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Report
(2 results)
Research Products
(25 results)