3種類の胃プロトンポンプトランスポートソームの機能と環境基盤の解明
Project/Area Number |
20056010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
酒井 秀紀 University of Toyama, 大学院・医学薬学研究部(薬学), 教授 (60242509)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森井 孫俊 鈴鹿医療科学大学, 薬学部, 教授 (60019130)
田渕 圭章 富山大学, 生命科学先端研究センター, 准教授 (20322109)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥7,200,000 (Direct Cost: ¥7,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2008: ¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
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Keywords | 胃酸分泌細胞 / アピカル膜 / 界面活性剤 / コレステロール / 脂質ラフト / カベオラ / プロトンポンプ / トランスポートソーム / 細管小胞 / カベオソーム |
Research Abstract |
本研究では、胃酸分泌細胞アピカル膜(分泌膜)の胃プロトンポンプ(H^+,K^+-ATPase)の調節機構における、脂質環境とK^+-Cl^-共輸送体(KCC4)の役割について検討した。ブタ胃粘膜からアピカル膜に富むベシクル(SAV)を調製し、SAVを界面活性剤のCHAPSで処理することにより、脂質ラフトに対応するdetergent-resistant membranes(DRM)画分と、非ラフトに対応するnon-DRM画分を単離した。SAVの胃プロトンポンプ活性はmethyl-β-cyclodextrin (MβCD)処理による脂質ラフトの破壊で顕著に減少し、水溶性コレステロールの添加によるラフトの再構築で元のレベルにまで回復した。SAVにおいて、H^+,K^+-ATPaseはDRMとnon-DRMの両方の画分に分布している一方、H^+,K^+-ATPaseと分子会合しCl^-輸送に関与しているKCC4は、DRMにのみ分布していた。MβCD処理後、H^+,K^+-ATPaseはDRMにおいて観察されなくなり、non-DRMにのみ分布した。一方、KCC4の分布はMβCD処理により影響を受けなかった。H^+,K^+-ATPaseとKCC4を安定共発現させたHEK293細胞においても、H^+,K^+-ATPaseはDRMとnon-DRMの両方に分布する一方、KCC4はDRMのみに分布した。またMβCD処理後の分布パターンもSAVの場合と同様であった。H^+,K^+-ATPase-KCC4共発現細胞のH^+,K^+-ATPase由来プロトン輸送活性は、MβCD処理により顕著に減少し、水溶性コレステロールの添加にょり回復した。以上のことから、アピカル膜の脂質ラフトに存在する胃プロトンポンプは、異なるラフトに存在するKCC4と連関し、アップレギュレーションされているものと考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(37 results)