NCX分子複合体の生体膜ミクロドメイン集積機構の解析
Project/Area Number |
20056030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
岩本 隆宏 Fukuoka University, 医学部, 教授 (20300973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
喜多 紗斗美 福岡大学, 医学部, 講師 (10461500)
荒井 勇二 国立循環器病センター, バイオサイエンス部, 室長 (30202724)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 2009: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | トランスポーター / 生体分子 / シグナル伝達 / 薬理学 / 生理学 / Na^+ / Ca2^+交換輸送体 / TRPCチャネル / 膜分子複合体 / 血管収縮 / 遺伝子改変マウス / 細胞内Ca2^+シグナル |
Research Abstract |
Na/Ca交換体分子複合体の分子構成、制御機構、生理機能および病態との関わりについて解析した。血管平滑筋特異的NCXI高発現マウスでは野生型マウスに比べてフェニレフリン刺激時の血管収縮(細胞内Ca^<2+>シグナル)が有意に増大していること、またこれらの血管反応は特異的NCX阻害薬により抑制されることを見いだした。この機序を解析する目的で、血管平滑筋細胞を用いた免疫沈降実験、免疫染色実験およびショ糖密度勾配分離実験を行ったところ、NCX1はTRPC3と相互作用しカベオラ分画に共存していることが示唆された。そこで、血管平滑筋特異的TRPC3高発現マウスを作製したところ、フェニレフリン刺激時の血管収縮(細胞内Ca^<2+>シグナル)が顕著に増大することを観察した。一方、NCX1ヘテロ欠損マウスおよび抑制型TRPC3高発現マウスでは、同刺激の細胞内Ca^<2+>シグナルが有意に減弱していた。これらの結果は、TRPC3/NCX1共役系がα_1受容体を介する血管トーヌス制御に重要な役割を果すことを示唆している。さらに、NCX1のN末端細胞外領域にc-mycエピトープを挿入し、NCX1の生理的機能を損なわずに細胞膜表面上のNCX1のみを蛍光標識myc抗体で可視化する方法を開発した。また、特記すべき成果として、NCX1の細胞内ドメインに相互作用する蛋白質のスクリーニング試験を実施し、血管平滑筋および腎尿細管におけるNCX1分子複合体の局在制御およびトラフィック機構に関わる新規なアダプター蛋白質(scaffold蛋白質)を同定した。
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Report
(2 results)
Research Products
(78 results)