ストア作動性カルシウムチャネル複合体の形成機構とその生理的役割
Project/Area Number |
20056033
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
馬場 義裕 The Institute of Physical and Chemical Research, 分化制御研究グループ, 客員研究員 (20415269)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥5,200,000 (Direct Cost: ¥5,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | STIM1 / Orail / ストア作動性カルシウム流入 / B細胞 |
Research Abstract |
免疫細胞におけるカルシウムシグナルは、免疫反応における重要なイベントとして知られており、持続的なカルシウムシグナルは細胞内カルシウムストアである小胞体からのカルシウム放出が引き金となって引き起こされる細胞外からのカルシウム流入、つまり、ストア作動性カルシウム流入(SOCE)が主要なソースとなるが、そのチャネル複合体の形成機構とその生理的役割は不明である。 これまでに、小胞体カルシウムセンサーSTIM1、STIM2が小胞体カルシウムの枯渇により活性化し、Oraiカルシウムチャネルを開口させることを明らかにしてきた。 当該年度は、B細胞におけるストア作動性カルシウム流入の生理的意義の解明を行なった。 STIM1, STIM2のB細胞特異的ノックアウトマウスを作製、解析することにより,B細胞におけるストア作動性カルシウム流入がIL-10産生を介する抑制的機能に必須であることを発見した。これは、B細胞のストア作動性カルシウム流入が自己免疫疾患の重症度に関与することを示唆する初めての知見である。最近、ヒトSTIM1の変異により、自己免疫疾患を伴った重症複合免疫不全症が引き起こされることが報告され、臨床的にもカルシウム流入システムの重要性が示されている。よって、本研究成果が免疫不全症、自己免疫疾患などの免疫病の理解、さらには免疫系をコントロールするための新規薬剤の創製にもつながると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)