新規ズィンクフィンガー蛋白質による細胞増殖と卵成熟の制御機構
Project/Area Number |
20058001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
川原 裕之 Tokyo Metropolitan University, 大学院・理工学研究科生命科学専攻, 教授 (70291151)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥6,400,000 (Direct Cost: ¥6,400,000)
Fiscal Year 2009: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | 細胞周期 / 細胞増殖 / 卵成熟 / CCCH型蛋白質 / 線虫 / 染色対分配 / mRNA代謝 |
Research Abstract |
我々は、線虫卵母細胞の減数分裂の進行に必須の役割を果たすCCCH型zinc-finger蛋白質ファミリーの同定に先ほど成功し、これらをMOE-1,-2,-3と命名した。MOE-蛋白質群は卵母細胞など生殖系列に特異的に発現し、その機能阻害は卵成熟の完全停止を引き起こす。研究代表者は、本研究課題においてMOE蛋白質群は卵成熟から初期胚への移行過程にダイナミックな量的・空間的変動を示すことなど、MOE蛋白質の役割が卵成熟の過程にとどまらず広く初期発生時の細胞増殖と分化に必須の機能を有していることを新しく見いだした。一方、研究代表者らは最近、高等生物のMOEホモログ蛋白質が細胞周期依存的な多重リン酸化修飾を受けながら、細胞分裂M期進行の制御にも直接関与していることなどを新しく見いだし解析を進めている。これらの研究成果を基盤に、新規CCCH型zinc-finger蛋白質を介した蛋白質-mRNA代謝制御系がどのように細胞増殖を規定するのか、その分子ネットワークの解明を研究材料の特性を生かしてアプローチしている。さらに遺伝学的解析と並行して、研究代表者らはMOE-2蛋白質と特異的に相互作用する蛋白質およびmRNAを複数同定しつつある。これらの多くは翻訳制御に関わることが予想されるRNA結合蛋白質であり、これらのターゲットとMOE蛋白質との機能的関連を、卵成熟制御との関係で解析していくことにより、CCCH型zino-finger蛋白質の新しい細胞周期制御機能を提案・解明していく。本研究でモデル生物を用いての遺伝学的解析を進めると同時に、得られた新知見をヒトを含む高等生物全体の増殖・分化・再生発生制御のための新しい制御システムとして統合的に理解することを目的として研究を展開した。
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Report
(2 results)
Research Products
(22 results)