Project/Area Number |
20058013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
篠原 美都 Kyoto University, 医学研究科, 助教 (10372591)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥6,400,000 (Direct Cost: ¥6,400,000)
Fiscal Year 2009: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | 遺伝学 / 発生・分化 / 幹細胞 / 細胞周期 / 細胞・組織 |
Research Abstract |
精子幹細胞は自己複製増殖をするとともに分化して、一生にわたり沢山の数の精子を作る。本研究では細胞周期調節因子のCyclin-dependent kinase inhibitor (CDKI)のp21とp27が精子幹細胞や前駆細胞の増殖・分化に関わっていることを明らかにした。p21やp27を培養精子幹細胞(Germline Stem ; GS細胞)に高発現させると増殖の抑制が起こること、またGS細胞は自己複製因子GDNFによりp21やp27遺伝子の発現レベルが低下することから、これらのシグナルが精子幹細胞や前駆細胞の増殖制御に関わっているのではないかと考えられた。そこで、精子幹細胞移植法によりp21KO、p27KOマウスの精巣における幹細胞の機能的活性を調べたところ、幹細胞活性と分化能は保たれており、幹細胞数も野生型と差が見られなかった。しかしながら、我々は通常の精子幹細胞移植法では検出できない差異があるのではないかと考え、更にCompetitve transplantarion assay(競合的移植アッセイ)を行った。この方法は野生型の幹細胞と1:1でミックスして移植を行うというもので、競合させた場合の幹細胞の優位性を判定できるものである。この方法で移植したレシピエントから生まれた仔のゲノタイプを長期にわたり調査したところ、野生型に比しp21KO由来の仔が優勢に生まれるのに対し、p27KO由来の仔は殆ど生まれなかった。さらに継代移植にて幹細胞の自己複製活性を調べたところ、p21KO由来の幹細胞では有意に低下していることが分かった。これらのことから、p21,p27などのCDKIは精子幹細胞からのGermline transmission効率に影響すること、p27遺伝子の発現が精子幹細胞の自己複製制御に関わっていることが分かった。
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