細胞分裂軸を制御するキナーゼのスクリーニングと機能解析
Project/Area Number |
20058017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
豊島 文子 Kyoto University, ウイルス研究所, 教授 (40397576)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2009: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2008: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 細胞・組織 / 細胞分裂 / シグナル伝達 / 細胞分裂軸 / siRNAスクリーニング / キナーゼ |
Research Abstract |
HeLa細胞をフィブロネクチン等の細胞外基質上で培養すると、分裂期において紡錘体軸が細胞一細胞外基質接着面に対して平行に配置される.平静20年度に、この現象を利用して紡錘体軸制御に関わるキナーゼの網羅的スクリーニングを行った結果,5種類のキナーゼを新規の制御因子として同定した。平成21年度は、このうちのc-Ablに関して機能解析を行った。 c-AblはSrcファミリーに属するチロシンキナーゼであり、細胞接着、運動、増殖等の様々な細胞機能に関与している。c-Ablの発現を2重類のsiRNAを用いて抑制したところ、紡錘体軸が顕著に傾く細胞が増加した。このとき、siRNA耐性のc-Ablを発現すると紡錘体軸は正常に戻すことからc-Ablの必要性を確認した。c-Ablの阻害剤処理でも紡錘体軸に異常が生じること、キナーゼ不能が他のc-Ablは紡錘体軸異常をレスキューしないことから、c-Ablのキナーゼ活性が必要であることが分かった。次に、これまでHeLa細胞の紡錘体軸制御に関与する因子との相関を調べた。その結果、PI3キナーゼの活性化、アクチン細胞骨格編成、Cdc42-PAK2の相互作用は、c-Ablをノックダウンしても正常であることが分かり、他の制御機構への関与が示唆された。そこで、非対称分裂において紡錘体軸を制御することが知られているLGN/NuMA複合体への影響を検討した。c-AblをノックアウトしたHeLa細胞では、LGNが細胞表層に過剰に存在し、一方NuMAの細胞表層への局剤が抑制されていた。C-Ablノックアウト細胞では、紡錘体がz-軸に沿って回転運動するが、このときLGNを同時にノックアウトするとその運動が抑制されることから、LGNの渦剰た細胞表層への局在が紡錘体の回転を引き起こし、結果的に紡錘体異常となることが示された
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)