細胞周期とDNA傷害修復のコーディネート機構の解析
Project/Area Number |
20058020
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
篠原 美紀 Osaka University, 蛋白質研究所, 准教授 (80335687)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2009: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2008: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 細胞周期制御 / DNA傷害修復 / DNAリガーゼ / リン酸化 |
Research Abstract |
DNA二重鎖切断(DSB)は両鎖の遺伝情報を同時に失うことから最も重篤なDNA損傷だと考えられている。その傷を修復する手段は主に2つある。一つは、相同組換え(HR)でもう一つは、非相同末端結合(NHEJ)である。相同組換えは同じ遺伝情報をもつ姉妹染色体をコピーする反応であることからエラーフリーの修復システムであるが、損傷末端をエキソヌクレアーゼによって、1Kbにもわたって単鎖化する必要がある。一方のNHEJは末端をDNAリガーゼによって再結合させろ単純な修復糸であるか末端部分の遺伝情報が一部失われる危険がある。今年度の解析によって、HRを主な修復系とするS/G2期において、NHEJ因子Lif1タソパク質がDSB末端において単鎖DNA形成を制御しており、その制御にCDK1の活性が重要な機能を果たすことを出芽酵母の部位特異的DSBの系を用いて明らかにした。また、LDKによるリン酸化を受けないLif1変異株においてはDSB末端の単鎖化を伴うNHEJ活性が特異的に低下していることを明らかにした。これらの我々の知見はG1期の修復においてのみ重要とされて来たNHEJのS/G2期での新しい機能の可能性とDNA傷害修復の新しい制御メカニズムを提唱するものである。HRが主たる修復経路となるS/G2期で、末端単鎖化を伴う形でのマイクロホモロジーを用いたNHEJがHRのバックアップジステムとして存在する可能性を示唆しており、その制御にCDK1によるリン酸化がかかわり細胞周期による制御を可能にしていると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(21 results)