Project/Area Number |
20058021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Gakushuin University (2009) Kobe University (2008) |
Principal Investigator |
安達 卓 学習院大学, 理学部, 教授 (20221723)
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Project Period (FY) |
2008 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥6,400,000 (Direct Cost: ¥6,400,000)
Fiscal Year 2009: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | 遺伝学 / 細胞・組織 / 発生・分化 / 細胞質分裂 / ショウジョウバエ / 増殖分化 / 細胞周期 / 二核細胞団 |
Research Abstract |
本研究では、ショウジョウバエ雄の内部生殖器官である附属腺細胞(二核細胞)をモデルとし、核分裂と細胞質分裂の連動性の放棄がどのような細胞周期制御によってもたらされるのか、さらに二核細胞の存在意義は何か、という二つの問題について追及する。 平成20年度の研究において、附属腺の二核細胞集団は、少数の二核細胞の増殖により生まれるのでなく、通常存在する一核の増殖細胞集団が最終細胞周期を同調化させ、低分子Gタンパク質Rhoの不十分な活性化のために、細胞質分裂を放棄することによって二核化することが明らかとなっていた。 平成21年度の研究においては、Rhoの不十分な活性化が、分裂後期に通常発達する中央紡錘体の不全によることが分かった。以上までの研究が、附属腺細胞の二核化のメカニズムを明らかにしたものである。さらにこの二核化細胞は、インスリンシグナルの影響を受け、栄養状態が良好な時にはサイズが大きくなり、交尾直後にはサイズが小さくなるサイズの可塑性をもっていることが明らかとなった。それは、1核の倍数化細胞よりもサイズを増大でき、1核の2細胞よりもサイズが縮小できる、より可塑性が高い方法であって、結果として器官の分泌物貯蔵量の変化に対し、より対応できるという特性をもつことが分かった。以上は、二核細胞の意義を明らかにしたものである。 さらに平成22年度に繰り越した研究において、附属の二核化状態に影響を及ぼす新規突然変異体を分離し、解析中である。
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