Project/Area Number |
20058025
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
瀧原 義宏 Hiroshima University, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (60226967)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大坪 素秋 広島大学, 原爆放射医科学研究所, 助教 (10211799)
安永 晋一郎 広島大学, 原爆放射医科学研究所, 助教 (50336111)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2009: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2008: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 造血幹細胞 / Geminin / ポリコーム複合体1 / HOXB4 / E3ユビキチンリガーゼ / 自己複製 |
Research Abstract |
造血幹細胞移植療法は難治性造血器疾患に対して画期的な臨床成果を挙げているが、移植には骨髄細胞だけでなく、さい帯血も盛んに用いられるようになってきた。さい帯血バンクの近年の発展は目覚ましいが、保存さい帯血の中で実際に利用されるものは10%以下であり、残りの90%以上は造血幹細胞数が充分確保できない等の理由のために、利用されずに廃棄される運命にある。そこで、造血幹細胞を増幅するための新技術の開発が待たれる。しかし、造血幹細胞の活性やその増幅を支持する分子基盤については、まだ充分な理解は得られていない。本研究ではポリコーム複合体1とHOXB4に焦点を当てて、造血幹細胞の活性を支持する細胞内因子を明らかにすることを計画した。造血幹細胞の活性を支持するためにポリコーム複合体1とHOXB4が遺伝学的に相補的な役割を果たしていることを明らかにするとともに、これらが共にDNA複製制御因子であるGemininに対するE3ユビキチンリガーゼとして機能していることを独自に証明した。従来、ポリコーム複合体1やHOXB4は共に転写制御を介して造血幹細胞制御に関わっていると信じられて来ただけに、これらの研究成果は造血幹細胞の活性制御機構の解明に向けて重要な切っ掛けを提供することが期待される。そして、Gemininは、転写制御だけでなく、DNA複製とクロマチンリモデリングを制御することによって、細胞の未分化性と増殖を同時に調節していることから、幹細胞の活性を制御する中軸的因子として働いていると考えられる。今後、Gemininに注目して幹細胞の活性を操作するための新技術の開発に取り組む計画である。
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